マエケン5回4失点も打線援護 やっと勝った!日本人先発7戦目

[ 2017年4月11日 05:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース10―6ロッキーズ ( 2017年4月9日    デンバー )

<ドジャース・ロッキーズ>今季初勝利を挙げた前田
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 ドジャースの前田健太投手(29)がロッキーズ戦に先発し、日本投手として今季初めて勝利を挙げた。突風が吹く悪条件で5回5安打4失点と苦しんだが、打線の援護を受けて辛うじてリードを保った。

 始まりはヤンキース・田中の開幕戦7失点KOだった。レンジャーズのダルビッシュ、ドジャースの前田、そしてマリナーズの岩隈。開幕ローテーションに入った4人の日本投手は今季初登板で誰も勝てなかった。2周目も田中に勝ち負けが付かず、ダルビッシュが敗戦投手。ようやく、ようやく、前田が勝った。

 サクラ咲く。回が進むにつれて風が強まったクアーズ・フィールドで、前田桜が何とか咲いた。時折ビュッと吹く突風の影響で打者や自身がタイムを繰り返し、なかなかリズムに乗れない。さらに「風が強くてスライダーが曲がらなかった」と得意球を封じられた。10得点と味方の援護に恵まれた白星に「チームに勝ちを付けてもらった。勝てたことは良かったが内容が伴っていない」と、うれしさも半ばという表情だった。

 4点リードの3回、昨季29本塁打のブラックマンに初球のカーブで2ランを浴び「迷いながら投げてしまい悔いが残る」と言う。5回は先頭の四球をきっかけに2失点。「いい形で試合に入れたが、その後にもったいない感じで点を取られた」と反省を口にした。

 ただ、初回に2失点した4日の今季初登板のパドレス戦からは修正を見せた。2回までは3奪三振などで完璧な投球。昨季まで2年連続で本塁打王、打点王に輝き、WBC米国代表の4番を務めたアレナドからは「内外角、高低への制球が卓越している。風がなければもっと好投しただろう」と賛辞を贈られた。

 昨季チーム最多の16勝を挙げた右腕が2試合目で初白星。ド軍は3連敗を免れた。試合終了は午後5時1分。逆転負けで岩隈の勝利投手の権利が消えたマリナーズの試合が終わったのは、その4分後のことだった。

 ▼ドジャースデーブ・ロバーツ監督 球自体はいい球を投げていた。全体的には制球も良かった。

 ≪野茂の新人95年に並ぶ最遅記録≫前田が日本投手の今季初勝利を挙げた。先発投手は4人が前日まで延べ6試合に登板して未勝利。9日は前田、岩隈が先発し、先に試合終了を迎えた前田に白星が付いた。延べ7試合目での初勝利は、野茂英雄(ドジャース)1人が7度目の先発で勝った95年に並ぶ「最遅」記録となった。

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2017年4月11日のニュース