広島・九里 2勝目!乱闘騒ぎ恐れず信条の内角攻め貫く

[ 2017年4月10日 05:30 ]

セ・リーグ   広島6―2ヤクルト ( 2017年4月9日    マツダ )

<広・ヤ>6回1死一塁、山田を併殺に仕留め雄叫びを上げる九里
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 逆転されても、1点ビハインドで踏ん張ったことで、広島・九里に勝ち星が転がり込んできた。1―0の7回、2死から安打と四球で一、二塁とされ、代打大松に右越えに逆転を許す2点二塁打を浴びた。だが、続く代打鵜久森にはフルカウントまで粘られたが、冷静にチェンジアップで空振り三振。直後の攻撃で味方が5点を奪い、7回2失点で自身2勝目、ヤクルトからは初めて勝ち星を挙げた。

 「逆転されないことが一番だったけど、その後をしっかり抑えられたのは良かった。打ってくれた野手に感謝したい」

 昨季までは「1点も与えたくない」という完璧主義者で、精神的にもろい部分があったが、昨季限りで引退した黒田博樹氏の助言で変わった。「6回3失点を続ければいい」―。この日も逆転されても気持ちを切らすことはなかった。

 ヤクルトは4日の阪神戦で死球をきっかけに乱闘騒ぎがあったばかり。それでも、信条としている「内角攻め」を貫いた。打者をのけぞらせる場面が何度かあったが「(乱闘があったことは)特に意識はしませんでした。内角にしっかり投げることで外角の球も生きてくるので」と淡々と振り返った。6回1死一塁、山田に対しフルカウントから捕手・会沢の外角へのサインに首を振り内角へのツーシームを選択。遊ゴロ併殺に仕留めた。「キャンプから練習してきて自信を持って投げられる球は内角だったので」と胸を張った。

 まだチームは9戦しか終えていないが、2勝は巨人・マイコラスと並んでリーグトップ。開幕前に緒方監督が話した「九里は黒田の穴を埋めてくれるんじゃないか」という言葉が現実になる可能性は十分にある。 (柳澤 元紀)

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2017年4月10日のニュース