【槙原寛己の視点】菅野VS筒香 内角攻めで反応確認 米国戦と同じ配球

[ 2017年4月5日 10:40 ]

セ・リーグ   巨人5―2DeNA ( 2017年4月4日    横浜 )

<D・巨>2回無死 筒香を二ゴロに倒打ち取る菅野
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 菅野VS筒香の今季の第1ラウンドは、菅野に軍配――。侍ジャパンのエースと4番の対決。横浜スタジアムで熱視線を送ったスポニチ本紙評論家の槙原寛己氏(53)が、9分割のチャートをつけながら両雄の3打席を詳細に分析した。

 (1)2回無死=2ボールから二ゴロ

 初球。菅野が投じたのは内角高めのボール球だった。WBCと同じ小林とのバッテリー。インコースをしっかり見せたい、との意識を強く感じた。相手が踏み込んでくるのか、よけるのか。その反応を見て狙いを把握する。強打者ぞろいだった米国戦と同じ配球だ。顔に近い直球は、より相手にスピード感を植え付けることもできる。最後は2ボールから低めのワンシーム。絶対に筒香が振ってくる場面で、これもWBCで培った低めへの意識でゴロを打たせた。

 (2)3回2死二、三塁=2ボール2ストライクから投ゴロ

 初球は再び内角高め。徹底していた。1打席目でバッテリーは筒香の状態の悪さを感じていたはず。だからこそ、一塁は空いていても真っ向勝負。3球目に内角低めの直球で追い込み、最後は外角フォークで仕留めた。内外、高低とほぼコーナーを突いていた。

 (3)6回無死=フルカウントから四球

 2球目、内角カットボールでファウルを打たせて追い込んだ。菅野にしてみれば計算通り。一方、調子のいい筒香なら手を出さずに見切っていたボールだ。体の開きも早い。最後は2ストライクから慎重に攻めて四球。同点の場面で、菅野は一発だけ警戒していた。

 菅野は1つ勝ったことで今後、より大胆さが出てくるだろう。復調なった筒香との、次なる対戦を楽しみにしたい。

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2017年4月5日のニュース