千賀まさか自己ワースト7失点「きょうは投手戦だと…」

[ 2017年4月5日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク1―7楽天 ( 2017年4月4日    Koboパーク宮城 )

<楽・ソ>4回、2死から6点を失った千賀
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 まさかの大量失点で“侍対決”に敗れ、世界の「SENGA」も、うなだれるしかない。WBCで侍ジャパンから唯一、ベストナインに選ばれたソフトバンク・千賀は自己ワーストの7失点で4回KOされた。昨季13勝のうち、敵地8勝の“外弁慶”。ビジター黒星は4番手で登板して1/3回で1失点した13年6月29日のロッテ戦(QVCマリン)以来4年ぶりだ。

 「きょうは投手戦だと思いマウンドに立った。こんな結果になり、自分に情けないし、野手の皆さんにも申し訳ない。調子は良かった。入りも良かったし、ブルペンも良かった」

 史上初の育成出身同士のバッテリーで臨んだが、世界を震かんさせた「お化けフォーク」から崩れた。両チーム無得点のまま迎えた3回。2死三塁、ペゲーロに投じたフォークがワンバウンド。千賀と同じ育成出身の7年目捕手・甲斐がはじき、ボールが転々とする間に先制点を許した。工藤監督は開幕4連勝が懸かる一戦で「若いバッテリーで話しながら、やっていくことが彼らの成長につながる」と若鷹を抜てきしていた。

 痛いミスも重なり、開幕3試合で34安打24得点と絶好調な楽天打線の餌食となった。4回に2点目を失い、なおも2死一、三塁。9番・嶋は右翼へのライナー性の当たり。上林が果敢にスライディングしたものの、グラブに当てながら捕球できない。不運な右前適時打となった。続く1番・茂木に初球スライダーを右翼席中段まで運ばれ、ダメ押しの3ラン。千賀は「1球、カットボールが欲しかった。打つ気のある打者に対してあのボールは反省すべきところ」と唇をかんだ。さらに暴投で7点目を与え、打者一巡、10人攻撃を受けて無念の降板だ。佐藤投手コーチは「予想外。ブルペンが良かっただけに残念。変化球が多かった」と振り返った。

 WBCでは4試合で計11回1失点、16奪三振、防御率0・82と好投。帰国後は実戦を挟まず2度のブルペン調整で万全を強調していたが、理想の投球を求めすぎた。降板後には甲斐と話し合い「どっちもゴメンという感じ。次は2人でやり返したい」と切り替えた。

 ソフトバンクは楽天との全勝対決に敗れ、チームは08年の開幕5連勝以来となる開幕4連勝を逃した。5日は侍戦士の武田がマウンドに上がる。連敗を阻止し、再び勢いを取り戻したい。(後藤 実穂)

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2017年4月5日のニュース