米国初V トランプ大統領決めぜりふでリーランド監督喜び

[ 2017年3月24日 05:30 ]

WBC決勝   米国8―0プエルトリコ ( 2017年3月22日    ドジャースタジアム )

WBCでの優勝を決めた米国ナイン(AP)
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 野球発祥の国が、威信を取り戻した。22日(日本時間23日)、ドジャースタジアムでWBCの決勝戦が行われ、米国が8―0でプエルトリコに快勝。初優勝の意義を問われたジム・リーランド監督は「試合前にも言ったように、我々はアメリカをもう一度偉大に(Make America Great Again)しようとしただけだよ」と、トランプ大統領の決めぜりふで笑わせた。

 先発のストローマンは6回まで無安打投球。150キロ前後のシンカーを軸に内野ゴロの山を築いた。「大一番の雰囲気が好き。シンカーを低めに集められた」。13年秋、ツイッター上で母親の出身地プエルトリコの代表として出場を希望したにもかかわらず今回、米国代表で出場。一部のプエルトリコのファンからSNS上で中傷された。「そういう声にいい気はしない」と発奮し、MVPとベストナインを獲得した。

 ストローマンの降板後は3投手が救援してプエルトリコ打線を計3安打に封じた。打線も8得点で援護。リーランド監督は「うちのチームの投手陣が先発、救援陣を含めて一番層が厚かったと思う」と胸を張った。

 元ヤンキース監督で殿堂入りしたジョー・トーリGMが選手集めに奔走し、予備登録投手も有効活用。現場は各球団の意向を尊重しつつ、巧みに起用した。防御率は出場16チームでトップの2・15だ。

 歓喜に沸くナインは試合後、国のシンボルであるハクトウワシの像をマウンドに飾った。リーランド監督は会見で「もうユニホームは着ない。これが最後になる」と退任を表明。これを聞いたストローマンは「頭にきている。4年後また戻ってもらう」と声のトーンを上げた。その光景こそが、チームの団結ぶりを示していた。

 ◆マーカス・ストローマン 1991年5月1日、米ニューヨーク州生まれの25歳。12年ドラフト1巡目(全体22番目)指名でブルージェイズ入り。14年にメジャーデビューし、同年11勝を挙げた。昨季は32試合に登板し9勝10敗、防御率4・37。1メートル73、81キロ。右投げ右打ち。昨年5月、休学していた名門デューク大を卒業した。

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2017年3月24日のニュース