米国監督 “セオリー度外視”継投で初決勝 最大のピンチで采配的中

[ 2017年3月23日 05:30 ]

WBC準決勝   米国2―1日本 ( 2017年3月21日    ドジャースタジアム )

<日本・米国>8回2死一、二塁、筒香はニシェクの前に右飛に倒れる
Photo By スポニチ

 野球発祥の国が底力を見せた。米国のジム・リーランド監督は、大会初の決勝進出を決めると、穏やかな笑みを浮かべてナインと握手。試合後は「日本の投手たちは本当に素晴らしかった。我々の投手陣がそれをほんの少し上回った。卓越した仕事をしてくれた」と称えた。

 最大のピンチで、セオリー度外視の采配が的中した。2―1の8回2死一、二塁。筒香を迎え、昨季47セーブの速球派メランソンに代えて、右横手の変則右腕ニシェクを起用した。一般的に右の横手、下手投げは左打者を苦手とする。ブルペンには抑え経験がある左腕マギーもいたが「投手コーチと相談した。好調だし緩急を使えるし変則だから」と決断した。メジャーで最優秀監督賞に3度輝いた、72歳の名将のタクトが吉と出た。

 4回を2安打無失点のロアークから、救援の6投手がバトンをつなぎ、日本の打線をわずか4安打に封じた。4回に先制打を放った6番マカチェンは「投手に息をつける余地を与えられた。このチームはスーパースターの集まりだが、エゴを出す選手は一人もいない。決勝が待ち切れない」と声を弾ませた。

 これまで米国が決勝に進出していなかったことを聞かれたリーランド監督は「優勝は大目標ではなく、選手たちにはいい思い出をつくってほしい」と強調。2次ラウンドで敗れたプエルトリコ相手に、目の前の勝負を全力で取りにいく。

続きを表示

2017年3月23日のニュース