阪神・糸井 実戦で初めて守った でも…打球は「怖かったです」

[ 2017年3月19日 07:43 ]

オープン戦   阪神1―0DeNA ( 2017年3月18日    横浜 )

<D・横>3回無死、戸柱の打球を追う糸井
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 待ちわびた状況にレフトスタンドの虎党から歓声が沸き起こった。先発メンバーの発表で「3番・センター、糸井」が初めてコールされると、阪神・糸井は高ぶる闘争心を胸に秘めたまま、左手にグラブをはめ、さっそうと定位置へと走った。右膝関節炎からの復帰に向けたリハビリの最終段階として設定されていた実戦守備。昨年9月25日のロッテ戦(QVC)に右翼で出場して以来、実に174日ぶりに完全復活を果たした。

 「(違和感は)ない。守備に就けて、打球も1球、飛んできて処理できたので良かった」

 唯一の守備機会は2回だった。試合数が少ない横浜スタジアムの人工芝の感触を入念にチェックし右翼・中谷、左翼・高山と軽い目配せを終えてすぐ。先頭ロペスが放ったライナー性の打球が、糸井の左前方を襲うと、すぐさまチャージをかけ、前のめりになりながらも両手で大事にキャッチした。ゴールデングラブ賞7度獲得の名手にとっては、何でもない打球だったはずだが、試合後は「怖かったです」と本音か冗談か、判別しづらいコメントを発し、初守備を振り返った。

 金本監督は「まあボチボチ。いいんじゃない、1回(打球が)飛んできたら」とケガなく無事に守ったことで良しとした。本屋敷俊介トレーナーも「膝に一番怖い打球だったけど、問題なくて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべ、今後については「ちょっとずつ、守るイニングとか打席を増やして行くつもり」と見通しを明かした。

 打撃では初回2死からの一塁線への打球は一塁手・ロペスの好守に阻まれ一ゴロ。4回1死一塁からの2打席目が右飛に終わったところで交代となった。「走・攻」に続き最後の「守」も終えた。求められる3部門すべてにおいて準備完了。あとは数をこなして、3・31へと向かうだけだ。(久林 幸平)

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2017年3月19日のニュース