上本 驚異の8打席連続安打!開幕二塁グイッ

[ 2017年3月15日 08:10 ]

オープン戦   阪神5―3オリックス ( 2017年3月14日    京セラD )

<神・オ>2回裏2死二塁、上本はバットを折りながら左線適時二塁打を放つ
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 阪神・上本博紀内野手(30)が開幕二塁へまた一歩前進した。14日のオリックスとのオープン戦(京セラドーム)に「1番・二塁」で出場して3打数2安打1打点。11日の西武戦(甲子園)から3試合にまたいで8打席連続安打を記録した。活気づいた打線は3回までに5得点。引き分けを挟んで5連勝へ伸ばした。

 今季の開幕布陣が決まりつつある中、いまだ「決着」の付かない二塁の座を狙う上本がまた、また、打った。1、2打席と続けて「H」ランプをともし、8打席連続安打で猛アピールした。

 まずは初回。ディクソンの145キロ速球を詰まりながらも中前に運んだ。「1打席、1打席、その時をしっかりやります。どの打席も大事」。2回2死二塁の好機で巡ってきた第2打席には、フルカウントから真ん中低めナックルカーブに食らいつき、バットを折っても左翼線へ落とす適時二塁打。2本とも決して会心の当たりではない。執念で打った。

 常に気を引き締めて打席に入る。「なぜ打てたのか、こういう時にしっかり考えて、次の試合に臨みたい」。12日の巨人戦で3安打して6打席連続安打にした後も謙虚に振り返った。足元を見つめ、目の前の1打席、1打席に懸ける。その姿勢が、好結果につながっている。

 第3打席に放った三塁線への強い打球は、小谷野の好守に阻まれて惜しくも連続安打は途切れても、定位置を確実に引き寄せる打撃内容だった。昨季は不調や故障が重なり、わずか45試合出場に終わった。今季も多くの若手内野手の台頭で、キャンプ序盤には開幕1軍すら約束された立場ではなかった。逆境を跳ね返す連日の快音。まさに、中堅組の意地だ。

 止まらない快音に金本監督は「今の調子を維持というのは難しいけど、コンスタントに四球を選んだりとか、ヒットを打ってくれたらね」と期待を膨らませ、1番起用についても「1、2番(タイプ)というのは(多い)ね。(上本も)十分、視野にありますよ。もちろん」と有力候補に上げた。開幕まで残り10試合。「結果が出ても出なくても、しっかりやるだけ」と上本は目の前の試合に尽力する構えを崩さない。オープン戦最終盤まで続きそうな二塁争い。その座を大きく引き寄せた夜だった。(巻木 周平)

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2017年3月15日のニュース