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【侍Jライブ解説・広澤克実氏】中田は典型的な「還せる」人 クローザーは牧田に固定を

<オランダ・日本>オランダに勝利し、タッチを交わす中田(中央)ら侍ジャパン
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 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は12日、東京ドームで第2次ラウンドが始まり、E組の日本代表はオランダと対戦。タイブレークにもつれ込む死闘の末8―6で勝った侍ジャパン第4戦をスポニチ評論家の広澤克実氏がライブ解説しました。

◇試合結果
侍014 010 000 02|8
オ014 000 001 00|6

【総括】<延長11回、日本はタイブレークの末オランダを下す>

 中田はやはり、ランナーを「還せる」人だ。小さい頃からランナーを還す役割を背負って、高校でも、プロに入っても、ランナーを還すことを意識づけられてきた。その勝負強さが出たと思う。

 打者はチャンスをつくるのが得意な人と、還すのが得意な人がいる。どれだけヒットを打っても打点が少ない人がいれば、打率がそこそこでもシーズン100打点以上を挙げる人がいる。中田は典型的な「還せる」人。つくづくそう思った。

 筒香が無安打だった。試合前から話したように、2人が両方打てれば一番いいが、一方が駄目でも一方が打てばいい。一番駄目なのは、どっちもが打てないこと。今日は中田が5打点。中田が駄目な時に、筒香が打てばいい。どちらかが打てば、勝てる。

 課題はクローザー。今日は9回に追いつかれたわけだから。日替わりクローザーではうまくいかない。

 牧田は11回に好打者ボガーツのバットを砕くなど、オランダの打者が打ちにくそうにしていた。150キロ超の球を打ち返す選手たちが、牧田の球は打ちにくそうにしていた。牧田の何がいいか。相手が「練習できない」ことだ。対策のしようがない。1次ラウンド同様、クローザーとして腹をくくって使っていってほしい。

【10回】<日本1死満塁も併殺で逸機、その裏牧田が登板、3者凡退>

 牧田が登板してきた。ここで使うのだったら、どうして9回に使わなかったのだろうか。1次ラウンドで抑えを任せていた投手。クローザーをやる投手は、やはりしっかり決めてほしい。

【9回】<則本が2死一、三塁でスクープに同点打を許す>

 試合終盤を任されるセットアッパーとクローザー。この日本代表は、セットアッパーは豊富で、世界に通用するすごいメンバーだ。ただ、かつての「大魔神」佐々木や藤川球児のように、日本を代表するクローザーがいないのだと、9回の同点を見て思わされた。最後を託した則本も、本来は先発投手なのだから。

【8回】<1死満塁のピンチに増井が2人ピシャリ!>

 1死満塁で登場の増井。スライダーで1ボールになった後、カウント1―1に戻した2球目のストレートが素晴らしかった。あれで落ち着いただろうし、いけると思っただろうし、相手打者も動揺しただろう。フォークが決め球なのは知っているはずで、その上、真っすぐまでマークしなければならないのかと。ピンチ脱出への流れをつくった、素晴らしい1球だった。

【7回】<日本はこの回も無安打、投手は3番手・松井裕、2死1塁で秋吉が登板し、バレンティンを空振り三振に>

 中南米選手は左投手に弱い――。松井裕を見て、最強と言われていたかつてのキューバを国際試合で抑えた左投手を思い出した。プロに入る前のアマチュアだった小池秀郎と小野仁。オランダ代表はキュラソー島出身のバレンティンなど、中南米系の選手が多い。松井裕には合っていないように見えた。

 バレンティンのところで秋吉に代えたが、バレンティンのバッティングスタイルだと、松井裕の方が抑えられる気がした。3球目のスライダーを引っ張られた左翼線へのきわどいファウル。日本にしたら命拾いした。

【6回】<日本、この試合初めての無安打>

バンデンハークが降りてから、オランダはそんなにいい投手を出してきているとは思えない。ただ、「初対決」というところで日本は苦労している感じがする。

 日本のプロ野球は基本、5球団との対戦の繰り返しだ。初対決ということについては、球団が多く、交流戦も多いアメリカでプレーしている選手の方が長じているのではないか。切れている千賀のスライダーを、スミスに打ち返されて二塁打にされたのを見て、そう思った。

【5回】<小林のタイムリーで日本1点リード、その裏千賀が無死二、三塁のピンチもしのぐ>

 日本とオランダでは中継ぎ投手の力の差を感じる。日本はいい投手が残っているし、オランダにとっては弱点でもあるんだろう。

 千賀はピンチを招いたが、やっぱりいいピッチャーだ。真っすぐも軸になる球だろうけど、一番の武器はフォーク。ピンチで迎えた各打者は、情報もあるんだろうけど、フォークをすごくマークしていた。ことに無死二、三塁で迎えたボガーツ。フォークへの意識が強すぎて、最後は真っすぐに反応できず見逃し三振した。先ほどのバレンティンの反対で、うまく小林が「察した」と思う。ボガーツを仕留めたことで、次は打ち取りやすいバレンティン。しっかり仕留めてピンチを脱した。

【4回】<平野が4回裏から登板、3者凡退>

 平野はオリックスでは抑え役。終盤の投手のことを「火消し」というけど、まだ4回ながら、オランダ打線に対する「火消し」になったね。

【3回裏】<直後、バレンティンの2ランなどで同点とされる>

 残念だ。知らない選手に打たれたんじゃない。オランダの打者で一番知ってるバレンティンに打たれたのだから、残念というしかない。

 小林は、何度も巨人でミーティングしているはずだ。バレンティンはヤマ張りの打者だと。それまでの2球を見れば、変化球狙いなのは明らか。打者が何を狙っているのか、一番近くにいる捕手が一番よく分かる。タイミングの取り方やステップの仕方。なんで察することができなかったのか――。

 【3回】<中田3戦連発の3点弾と秋山の適時打で突き放す>

 中田は変化球に対して、非常にタイミングが合っている。1打席目もカーブに崩されながら二塁打にしたし、ホームランを打つ前もスライダーをいいタイミングでファウルした。相手バッテリーも、中田にストレート勝負という配球はしづらかったんだろうが…。

 筒香と中田が鍵だと試合前に展望した。2人とも打てば一番いいが、筒香が打てなくても、中田が打つ。いいホームランだった。

 一方、バンデンハークは、ソフトバンクでは見たことのない出来の悪さだ。日本の打者を知っているからこその「怖さ」があるのだろう。

 【2回】<秋山の左犠飛で先制>

 日本の攻撃、1死一、三塁から一塁走者の山田が盗塁した。あっ、と思った。走らない方がいいのではないか、と。一、三塁だと秋山の足ならゲッツー崩れで1点入る可能性がある。二、三塁だと前進守備を敷かれて、三塁走者・中田の足だと内野ゴロで還れない。そう思った。

 そういう意味でも秋山がよく打った。ボールでもいいという感じで投げてきた高めの真っすぐをしっかり捉えた。

 【初回】<青木の二塁打が飛び出すも無得点>

  バンデンハークは真っすぐの割合が非常に多かった。オランダの捕手はバンデンハークのストレートを非常に信頼しているね。かといって藤川球児の全盛時ほどの真っすぐではない。日本の打者はストレートに振りまけないこと。青木の打撃のようにね。

 石川の変化球は通用する。緩急、特に緩い球が効果的だ。「柔よく剛を制す」日本か。「剛よく柔を断つ」オランダか――。

 ▼侍ジャパン先発メンバー 1番・三塁 田中、2番・二塁 菊池、3番・右翼 青木、4番・左翼 筒香、5番・一塁 中田、6番・遊撃 坂本、7番・DH 山田、8番・中堅 秋山、9番・捕手 小林、投手 石川 オランダ戦速報

[ 2017年3月13日 00:17 ]

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