【石井一久の目】大味にならず2次Rへ緊張感と勢い、ロスへの道は打線の奮起必要

[ 2017年3月10日 22:38 ]

<日本・中国>1次ラウンド3連勝を喜ぶ武田(中央)ら侍ジャパンナイン
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 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は10日、東京ドームで第1次ラウンドB組の日本代表が中国と対戦。7―1で勝ち、第1ラウンド初の3連勝を飾った。スポニチ評論家の石井一久氏が侍ジャパン第3戦を分析した。

◇試合結果
中001 000 000|1
侍122 000 20X|7

 試合前にも言ったが、中国戦は勝利は当然であって、勝ち方が大事だった。2次ラウンド初戦まで中1日。一番避けたかったのは、2連勝で1位突破を決めていたことで、大味で、だら〜とした試合をしてしまうこと。

 序盤の3回までに2本の本塁打などで5点。4回以降は2番手の孟偉強に打線が沈黙したが、これは気の緩みではなく、相手投手が良かった。2次ラウンド以降も、好投手に当たれば、試合は膠着(こうちゃく)状態になる。その意味では、7回に相手のミス絡みとはいえ、機動力を使った攻撃で追加点を奪った。5―1のまま試合を終えなかったことで、次のラウンドに緊張感と勢いを持ち込むことができる。

 この試合は田中、平田、内川、秋山に打席の機会を与えた。2次ラウンドは、負けている展開なら当然、小林に代打というケースが出てくるので、試合勘を鈍らせないように、5回から5イニング、大野にマスクをかぶらせたのも良かった。

 青木は休養的な意味合いで出場しなかったが、打順は3番よりも、つなぎ役の2番の方が適していると、僕は思う。ただ、それには菊池との兼ね合いがある。守備力のある菊池をそのまま2番で起用するなら、9番・青木という選択肢もある。

 オランダ、キューバ、イスラエルの順番で対戦する2次ラウンドは、厳しい戦いが予想される。いずれも打撃がいいチームなので、投手陣はある程度の失点は覚悟しないといけないかもしれない。ロサンゼルスへの道を切り開くには、打線の奮起が必要となる。

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