巨人ドラ7リャオ ド迫力デビュー1回2K完全 G新人1軍出場一番乗り

[ 2017年3月6日 05:55 ]

オープン戦   巨人0―3日本ハム ( 2017年3月5日    札幌ドーム )

<日・巨>8回にマウンドに上がり力投する廖任磊
Photo By スポニチ

 圧巻のデビューだ!巨人のドラフト7位・廖任磊(リャオ・レンレイ)投手(23=台湾・開南大)が5日、日本ハムとのオープン戦で1軍初登板し、8回の1イニングを3者凡退に封じた。最速156キロを誇る右腕は2三振を奪い、最速で149キロをマーク。巨人の今季の新人では、1軍出場一番乗りだ。将来の守護神候補の呼び声高い2メートル1の長身ルーキーが、高い潜在能力を見せつけた。

 体も心も新人とは思えない大きさだった。8回2死、フルカウントからの7球目。廖任磊は3番・近藤に投じた147キロ直球が内角に決まると、跳びはねるようにマウンドを降りた。

 「今日、出せるものはちゃんと出せた。初めてドーム球場で投げて、良い感じでした」

 1軍デビュー戦で相手は昨季、日本一になった日本ハムの上位打線。しかも敵地・札幌ドームのマウンドだった。屋内球場で投げるのも初めて。並の新人なら緊張してもおかしくないが、廖任磊は全く動じなかった。

 先頭の西川を遊飛に打ち取ると、石井一への3球目。それまでセットポジションから足を高く上げて投げていたが、足をほとんど上げずクイックモーションで投げ込んだ。「プレート周りが結構、掘れて足元のバランスが取りにくかったので変えた」。その後も足を上げる高さを調整しながら投げ続け、石井一を内角の145キロ直球で空振り三振。続く近藤も見逃し三振に仕留めた。試合の途中で修正できる実戦向きな一面を披露し、最速は149キロを計測した。

 2メートル1は、DeNAのクラインと並ぶセ・リーグ最長身。リリースポイントはさらに高くなるため、直球は角度がつき、打者にとって脅威となる。この日も奪った3度の空振りは全て直球。捕手の田中貴も「直球を狙っていても打ち損じや空振りをしていた。威力があった」とうなずいた。

 課題も見つかった。打者3人ともフルカウントまでもつれ込むなど、制球は安定せず19球を要した。それでも四球は許さず、1回をピシャリ。高橋監督は「いろいろ工夫していたね。最初の登板にしては良かった」と合格点を与えた。いったん2軍に戻るが、村田ヘッドコーチは「2軍で投げて良かったら1軍で投げることもある」と再招集を示唆した。「いつでも上がれるように準備してチャンスを待ちたい」と廖任磊。この日の好投で、開幕1軍の可能性も出てきた。(徳原 麗奈)

 ▼日本ハム・西川 体は大きかった。年齢は僕の1つ下(23歳)ですか。まだまだ成長するんじゃないかな、と思います。

 ▼日本ハム・石井一 角度があったし、ボールに力もあった。パワーがある直球だと思った。

 ◆廖任磊(リャオ・レンレイ)1993年8月30日、台湾生まれの23歳。共生高3年時の11年夏に岡山大会8強。卒業後、14、15年は米パイレーツのルーキーリーグでプレーし、通算2勝3敗5セーブ、防御率4・54。昨年6月に台湾・開南大を卒業。同年ドラフト7位で巨人入り。2メートル1、125キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2017年3月6日のニュース