ヤクルトドラ2星 2回0封も…心残りはプロ屈指の打者から空振り奪えず

[ 2017年3月5日 05:30 ]

オープン戦   ヤクルト9―4ソフトバンク ( 2017年3月4日    鹿児島 )

<ヤ・ソ>2回を1安打無失点に抑えた星
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 ヤクルトのドラフト2位右腕・星が、上々のオープン戦デビューを飾った。ソフトバンク打線相手に2回1安打無失点。最速151キロを計測し、3三振を奪った。「直球で押せたのはよかった」と手応えを口にしたが、笑顔はなかった。狙った空振りを逃したからだ。

 6回から2番手で登板し、柳田を148キロ直球で右飛、吉村を投ゴロに仕留めた。2死で中村晃を迎えた。3球続けてファウルされ、4球目はボール。「僕の持ち味」という直球で追い込んでからの5球目。空振りを狙った130キロのフォークをカットされた。最後はフルカウントから9球目に投じた148キロ直球で空振り三振を奪ったが、「粘られていたので1球で仕留めないといけない」と満足していない。

 中村晃の昨季三振数はわずか53個。三振率は・087でリーグ規定打席到達者28人中最少、空振り数も2643球中61回と最少だ。プロ屈指のコンタクトの天才を三振に斬りながら、空振りを奪えなかった一球に悔いを残した。

 7回は2三振を奪ったが右前打と盗塁を許し、「今日は50点」と自己採点したが、周囲の評価は違う。真中監督は「球に力がある。主軸打者にも互角に戦えた」と称え、開幕1軍も「十分ある」と言い切った。

 明大時代の昨年11月には、神宮創建90周年記念奉納試合で、ヤクルトでチームメートになる山田から直球で空振り三振を奪った最速156キロ右腕。短いイニングに適性があり、守護神候補にも名前が挙がる。「次は変化球でも三振が取れるように修正したい」。ルーキー右腕はさらなる高みを目指し続ける。 (君島 圭介)

 ◆星 知弥(ほし・ともや)1994年(平6)4月15日、栃木県生まれの22歳。小4で野球を始め、宇都宮工では2年秋からエース。3年夏の栃木大会で最速150キロを計測したが、甲子園出場なし。明大では1年春からリーグ戦に登板し、通算成績は46試合で4勝5敗、防御率2・59。4年秋の明治神宮大会では決勝で本塁打を放ち、優勝に貢献した。1メートル83、78キロ。右投げ右打ち。

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2017年3月5日のニュース