巨人・吉川光 古巣ハム斬り4回0封 開幕ローテ入り前進

[ 2017年3月5日 05:30 ]

オープン戦   巨人9―3日本ハム ( 2017年3月4日    札幌ドーム )

<日・巨>6回から登板した吉川光は、4回を3安打無失点と力投
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 温かい拍手が背中を押してくれた。6回、巨人・吉川光の名前がコールされると、敵も味方も関係なく歓声が上がり、札幌ドームが沸いた。昨季まで10年間在籍した日本ハム相手に4回3安打無失点。慣れ親しんだ庭で恩返しの快投を見せた。

 「やっぱり、マウンドは投げやすい。若干、紅白戦の感覚は残っていましたけど、0点で抑えられて良かった」

 立ち上がりこそ田中賢、横尾に連打で無死一、二塁のピンチを招いたが「落ち着いて投げられた」と後続を断ち、無失点で切り抜けた。8回2死二塁では自身と入れ替わりで日本ハムに移籍した大田との「トレード相手対決」も実現。「ユニホームが替わっただけでやっていることは同じ。特別な意識はなかった」と二ゴロに打ち取った。

 前回2月26日のロッテとのオープン戦(沖縄セルラー)は3回を8安打5失点と炎上。直球を痛打される場面が目立った。この日は6回1死一、三塁で石井一を143キロの外角直球で見逃し三振に仕留めるなど、課題としていた直球の精度は「ファウルも打たせられた」と納得の表情。名誉挽回の好投に高橋監督も「少しずつ、上がっていく感じがする」と復調を予感した。

 古巣斬りで開幕ローテーション入りがぐっと近づいた12年のパ・リーグMVP左腕。ユニホームが替わってもチームが替わっても、勝利という目標は変わらない。 (徳原 麗奈)

 ▼巨人・石川(吉川光とともにトレードで移籍し、2安打)あんなに温かい拍手やグッズを掲げてくれて、凄くうれしかった。

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