合流メジャー侍・青木 駆け付け1安打!菊池と1、2番イケる!

[ 2017年3月4日 05:30 ]

WBC強化試合   日本2―4阪神 ( 2017年3月3日    京セラD )

<阪神・日本>円陣で声を出す青木
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 侍ジャパン唯一のメジャーリーガーにして、チーム最年長。青木は、下を向いている時間などないことを知っていた。前日に合流して即、スタメン出場したがチームは黒星。悪い流れは変わらなかった。それでも、試合後の言葉には張りがあった。前向きな響きがあった。

 「ちょっとしたこと。何かのきっかけでいい方向にいく。負けたのは残念だけど、みんな声が出ていた。ベンチの雰囲気はいい」。35歳。青木は自身のプレーでナインを鼓舞した。4回無死の第2打席。岩貞の初球、139キロ直球をはじき返した。痛烈な中前打。「ある程度、いい形で打てた」とうなずいた。

 8年ぶりの侍ジャパンのユニホーム。左翼スタンドからは「世界に輝くNo・1」と、ヤクルト当時の応援歌が流れた。「懐かしかった」。1番・中堅での出場。小久保監督は「その兼ね合いもあって、今日は6番・DHに山田」と、ここまでの実戦3試合で全て1番に座っていた山田の打順を変えた。1、2番は青木&菊池のコンビが本大会でも最有力で、「現時点ではこのままでいきます」と指揮官。何より青木にはリードオフマンとして高い順応性がある。

 2点を追う8回無死一、二塁の場面。「本番ならバントも考えられる。最悪、進塁打というのは頭にあった」と、二ゴロできっちりと走者を進めた。あえて犠打のサインを出さなかった小久保監督は「どういう打撃をするか見たかった。さすが、しっかり引っ張って走者を進められるのが強さ」。単に打つだけではない。青木に求められる役割は、数多い。

 合流初戦とあって試合前に円陣で声出しを任された。「気を使ってもらって…」と振り返った青木は「本番では、(チームが)いい形になるように気持ちが入るような言葉を言いたい」と約束した。「負けたけど、それより大事なものがある。声を掛けるのも、プレーで引っ張っていくのも…。とにかく日本が勝てるよう、いろんなことを考えてやっていきたい」。06年、09年の世界一を知る男が、侍の先頭に立つ。 (鈴木 勝巳)

【過去の1、2番】

 ☆06年 西岡、イチローが世界一へけん引。大会通算で打率.364、1本塁打、5打点のイチローは準決勝から3番に回った。西岡は全8試合で2番を務め打率.355、2本塁打、8打点、5盗塁と大活躍した。

 ☆09年 大会前から不振だったイチローは当初の構想だった3番から1番に変更され、決勝戦で試合を決める適時打。相方は中島で、体調不良で欠場した2試合を除いて2番に座り、打率.364。

 ☆13年 坂本、角中の1、2番コンビでスタートしたが、以降は日替わり。同じ組み合わせは長野―松井、鳥谷―井端の各2試合のみで、全7試合で2試合続いたコンビは一度もなかった。

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