阪神・糸井 “初甲子園”浜風の洗礼…フリー42スイング苦闘2発

[ 2017年3月3日 05:48 ]

打撃練習を終え引き揚げる糸井
Photo By スポニチ

 阪神・糸井にとっては猛虎戦士として初めて臨んだ甲子園球場での打撃練習。面白いように右翼席へ特大アーチを描いたキャンプ中とは少し勝手が違った。普段にも増して強く吹き荒れた右翼から左翼方向への「浜風」の洗礼を受けた。

 甲子園名物との“初対決”。フルスイングで右中間方向へ打ち返した打球が何度も押し戻された。初めてフェンスを越えたのは34スイング目。右翼席の最前列へ飛び込んだ。もう一発を追加して計2発で42スイングを終えた。

 苦闘する糸井の姿を見守った金本監督は旧広島市民球場が本拠地だった広島からの移籍当初の戸惑いを思い出した。「珍プレー、好プレーに出そうなね。ガッツポーズしようかなと思ったぐらい。でも、ちょっと待てよと。普通のライトフライだった。(他の球場とは)違う。全然違う」。猛虎加入初年度の03年は前年から10本減の19本塁打。打倒浜風を掲げた打撃改造に取り組んだ結果、翌04年からは本塁打を増やした。05年には自己最多40発を成し遂げた経験者として指南した。

 「基本的にライナー性でぶち込まないと無理。ライト方向、特に右中間はなかなか浜風がキツいけど。ちゃんと芯で、良い角度で飛んでいけば少々の浜風でも入る時は入る。45度以上で上げたら、ほぼ無理だから」

 糸井が過去に記録した甲子園アーチは日本ハム時代の12年5月16日の交流戦でバックスクリーンへ打ち込んだ一本だけ。あの豪快が打撃がヒントになるかもしれない。練習中には中村外野守備走塁コーチと話し込み、外野守備に関する浜風の影響も確認にも努めた。

 初甲子園の感想として“糸井節”を期待された練習後の球場通路。悩ましい表情を浮かべ、隣を歩いた福留が「今日はしゃべらないよ。甲子園の感想なんてないよ!」と代弁した。リハビリ途上だけに片岡打撃コーチも「まだ万全ではないからね。これから少しずつ状態が上がってくると思うから」と説明。超人VS浜風も2017年の見所になりそうだ。(久林 幸平)

続きを表示

この記事のフォト

2017年3月3日のニュース