【キューバ分析】相次ぐ亡命で打線はかつての破壊力なし

[ 2017年3月3日 08:40 ]

対戦チーム分析=キューバ

フリー打撃を行うデスパイネ
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 覇権奪回を期す侍ジャパンのWBC初戦まであと4日。決勝トーナメントまでの関門となる1次ラウンドの対戦相手キューバ、オーストラリア、中国、そして2次ラウンドのライバルチームを5回に分けて分析する。第1回はキューバ。

 首都ハバナでの壮行会で主将に指名されたデスパイネ(ソフトバンク)、WBC4大会連続出場のセペダ(元巨人)と日本でもなじみ深い2人が打線の中軸を担う。

 大リーグを目指しての亡命が後を絶たず、前回メンバーからもアブレイユら5人が抜けた。今回も国内リーグ、セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル(SNB)で当時最多の12本塁打を放っていた19歳のルイス・ロベルトが昨年11月13日限りで姿を消し、亡命した。

 黄金期の主砲で現代表打撃コーチのオレステス・キンデラン氏(52)はマイアミ紙ヌエボ・エラルドで「多くの強打者が国を去り特別な時代は去った」と語り、かつての破壊力はない。

 来日前、台湾、韓国での練習試合は1勝4敗。チーム打率・255だが、不動の1番サントスは4割、メッツのヨエニス・セスペデスの弟ヨエルキス・セスペデスは同・375と好調。盗塁王の前代表監督の長男メサが控える。機動力を絡めた攻撃もできる。

 投手陣はエース格のアルバレスが右肘痛でホンデル・マルティネス(38)と入れ替わることになりそうだ。先発は勝利、防御率2冠のブランコ、トレス、バニョスが3本柱となる。

 WBCに合わせ、開幕を早めたSNBは1月末に終了。創設40年目のグランマを初優勝に導いたカルロス・マルティ監督(68)が率いる。28人中20人が2月のカリビアンシリーズからのメンバーと、まとまりも強みだ。 (内田 雅也)

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2017年3月3日のニュース