久保のドタバタ楽天合格通知に与田コーチの優しさ「僕も2回…」

[ 2017年2月25日 10:42 ]

テスト生として練習に参加した前DeNAの久保
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 巨人などで活躍し昨年、DeNAを戦力外となった久保裕也投手(36)が楽天のキャンプにテスト生として参加し、16日の韓国・KIA戦で1回を1安打無失点に抑えて合格を勝ち取った。試合後、既に宿舎に戻るため球場を離れていたが、その道中で連絡が入り、Uターン。星野仙一球団副会長から合格を伝えられ「涙が出るくらいうれしかった」と、喜びをかみしめた。

 一見、ドタバタに見えるこの合格通知の裏には与田剛1軍投手コーチの優しさがあった。球場での“首脳会談”で合格が決まった時、最初は車で約30分離れた宿舎で通知する予定だった。だが、与田コーチが即座に久保に知らせるよう進言。急遽、呼び戻すことになった。「テストを受けてから合否が出るまでの時間というのは、なんとも言えない気持ちになる。僕も2回テストを受けているからね」。与田コーチは97年オフにロッテを自由契約となり、98年に日本ハムにテスト入団。00年にも阪神にテスト入団している。だからこそ、まんじりともしない時間を過ごす久保の気持ちにまで思いが至った。

 晴れて合格が決まった久保。早く戦力としてチームに貢献したいと、はやる気持ちを抑えているのも与田コーチだ。ブルペンで投げる球数も意図的に抑制している。「まずは投球のバランスを整えてから。そうでないとケガにつながる。アピールしたい気持ちも分かるが、合格して時間が出来たので一から見直すべき」。戦力外という“どん底”からはい上がる久保を後押しする。(記者コラム・黒野 有仁)

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2017年2月25日のニュース