侍5番・中田 プレミア12再現だ!重圧から解放「自然体で考えすぎず」

[ 2017年2月25日 08:25 ]

侍ジャパン強化合宿 ( 2017年2月24日    宮崎市・宮崎県総合運動公園 )

特打で打ち損じ悔しがる中田
Photo By スポニチ

 全体練習終了後。侍ジャパン・中田は再びグラウンドに現れた。坂本勇、菊池らと居残り特打に参加。1時間以上バットを振り続けると、サンマリン宮崎のスタンドから拍手と歓声が湧き起こった。

 フリー打撃と合わせて渾身(こんしん)の139スイングで柵越え6本。ミスショットした際に「あーっ!」と本気で悔しがったが、フルスイングはキャンプで痛めた左手首に、もう不安がない証拠だ。全てのメニューを終えた中田は無言で帰りのバスに乗り込んだが、そこには覚悟と決意がにじんだ。

 小久保監督は、今大会の4番に筒香を固定することを決めた。同時に中田については「彼(筒香)の後ろを打つバッターが大事。そこに中田が入ってこないと。やってもらわないといけない感じ」と期待し、25日のソフトバンク戦は5番に据えた。中田も「どこで出ようとやることは一緒。そういうのは気にしていない」と言うように、打順にこだわりはない。「やること」とは走者を還す勝負強い打撃だ。

 15年11月に開催された国際大会「プレミア12」がそうだった。4番には西武・中村や筒香が座り、中田は5、6番を任された。4番の重圧から解放され、自らを「神懸かっていた」と言うほどに打ちまくり、予選ラウンドでは3戦連続で決勝打。見事、打点王とベストナインに輝いた。中田は当時を振り返り「自然体で、考えすぎずにやれればいいね」と話す。

 常々「4番争いがどうとか、盛り上げるのは周り。とにかく勝とうということしか考えていない」と口にしてきた。実力を認め、弟分として可愛がる筒香を支える最強の5番打者へ。その働きは世界一奪還に必ず通じる。 (柳原 直之)

 ▼稲葉打撃コーチ(中田の5番について)筒香の後は重要になる。4番を外れたことで気持ち的には楽に打てる。そこに期待したい。悔しい気持ちも少し持ってほしい。

 ▽プレミア12の中田VTR 予選ラウンド2戦目となる11月11日のメキシコ戦で2ランとサヨナラ打を含む5打点をマークすると、同12日のドミニカ共和国戦、同14日の米国戦と3試合連続で決勝打を放った。同21日のメキシコとの3位決定戦でも3号2ランを放つなど全8試合で打率・429、3本塁打、15打点を記録し「神懸かっていたというか、自分でも驚いている」と振り返った。

続きを表示

2017年2月25日のニュース