サブマリン牧田 侍守護神候補に浮上 権藤コーチ「1イニングだと打てんぞ」

[ 2017年2月25日 05:30 ]

侍ジャパン強化合宿 ( 2017年2月24日    宮崎市・宮崎県総合運動公園 )

投内連係で本塁へグラブトスする牧田
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 侍ジャパン・牧田が、守護神候補に浮上した。前回の13年大会で守護神を経験したサブマリンは、滑りやすいWBC公式球への対応も熟知。

 権藤投手コーチは「牧田の抑えも面白い。2回りしても(打者のタイミングが)合わないんだから、1イニングだと打てんぞ」と適性の高さを口にした。

 国際大会の経験も豊富で、投手陣では唯一WBCを知る32歳。合宿初日の23日にブルペン入りすると、全球種を交えて35球を投げ込んだ。下手投げの独特のフォームは国際大会では貴重。見守った小久保監督は、光った選手に牧田の名を挙げ「独特の軌道。スピードガン以上に速く感じるし、過去の大会の経験者でもある」と称賛していた。

 プロ6年間で先発、中継ぎ、抑えの全てを経験。昨季は、セットアッパー、ロングリリーフなどあらゆる起用に応えて50試合に登板した。前回大会も守護神不在の中で抜てきされ、3試合1勝1セーブ、防御率0・00。「本戦までの実戦で打たれた方が反省、修正して次に生かすことができる。何を打たれたか、自分の状態を把握できる」と本番だけを見据える余裕もある。

 25日のソフトバンク戦では牧田に加え、所属チームで抑えを務める平野、秋吉、松井裕がそろって登板する予定。小久保監督はこれまで守護神候補には本職の3投手を挙げていたが、国際大会では救援投手の失敗は致命的となるだけに慎重だ。本番までの実戦5試合でWBC球への対応を見極めて、最終判断を下すことになる。

 球場を後にする際にはファンのサインに気さくに応じるなど、代表合宿でも牧田に肩肘を張る様子はない。「自分は任されたところで優勝するために貢献したい。どこで投げようが、自分のパフォーマンスをどれだけできるか」と平常心で臨む。 (神田 佑)

 ▽13年大会の牧田VTR 3月2日の1次ラウンド初戦のブラジル戦(ヤフオクドーム)で5―3の9回に5番手で救援。「自分の投球をしようと思っていた」と2奪三振無失点でセーブを挙げた。同8日の2次ラウンド台湾戦(東京ドーム)では3―3の9回に登板し1イニングを無失点。10回に勝ち越し、勝利投手となった。同12日のオランダ戦(同)でも10―6の9回を締め、3試合で防御率0・00の好投を見せた。

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