広島ドラ1加藤 1年目の目標は「ケガなくやる。結果はあとからついてくる」

[ 2017年2月22日 08:05 ]

日を追うごとに評価も急上昇中の加藤
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 広島のドラフト1位・加藤拓也投手(22=慶大)がスポニチ本紙の直撃インタビューに答え、体を大きく使った独特の投球フォームのきっかけなどを明かした。リーグ連覇へ向けて即戦力新人としての期待を背負い、先発にこだわることなく貢献していく姿勢を強調した。(聞き手・柳澤 元紀)

 ―プロの生活は慣れてきた?

 「練習の流れなど含めて、だいたい慣れてきました」

 ―キャンプはどういうテーマで取り組んでいる?

 「うまくなること、ですね。前の自分、きのうの自分より良いボールを投げたいとか、良いフォームで投げたいという気持ちを大事にしています」

 ―体全体を目いっぱい使った投球フォームが特徴。いつから今のフォームになったのか?

 「原型ができたのは大学2年の春で、今のフォームとあまり変わりはないですね。1年の秋と2年の春では全然違いますよ。フォームを変えた理由は、ウエートトレーニングに力を入れて体を鍛えていたのもあったので体全体を使わないと損だなと思ったからです」

 ―最初の実戦登板になった2月14日の紅白戦では2回無安打無失点の堂々の“デビュー”を果たした。

 「点を取られるよりは取られない方がいいので良かったとは思いますが、まだ分からない。結果だけにとらわれてもしょうがないですから」

 ―プロを意識したのはいつごろ?

 「大学2年が終わったくらいですね。大学1年の時には球速150キロは出ていましたが、意識することはなかった。大学2年の(東京六大学の)春季リーグでチームが優勝したことは大きかったです。あとは試合をした他の大学の選手がプロに行ってるのを見て、そういう選択肢もあるんだなとも思いました」

 ―これまでの野球人生でのターニングポイントは?

 「高校1年の秋に捕手から投手に変わったことですね。試合で強いて挙げるなら大学2年のときの春季リーグ戦の法大戦。初完投となる初完封勝利を挙げて、この先、通用するのかなと思いました」

 ―プロでの先発へのこだわりは?

 「ないです。与えられたポジションでしっかりやりたいです」

 ―大学では学業が優秀だったと聞いている。

 「人生において野球が全てではないのは間違いないと思っています。野球人生が終わってしまったらどうするんだ、という話になってきますし。ただ、プロ野球の世界は入れるときに入らないと入れない世界。自分の限界まで挑戦したいと思っています」

 ―今まで大きなケガがない。

 「大学2年の夏から個人的に通い始めたジムで勧められたヨガをやっているのは、大きいかもしれないです。体が硬くならないですし、体をほぐす作用もあります。ウエートトレーニングをやっていて丈夫な体になっている、というのも一つの要因かなとは思います」

 ―あらためて1年目の目標は。

 「ケガなくやる、ということに尽きますね。1年間しっかりシーズンを乗り切ることが一番。結果は後から付いてくるものだと思います。仮に今年結果が出なかったとしても、プロの生活が1年間どういう流れで進むか、自分の体の状態がどうなったか、というのをケガなく体感できれば今後に生きる。自分の肌で感じることが大事だと思います」

 ―投球内容で目標があれば。

 「自分自身の球を投げ続けるということです。その上での結果などを踏まえて感じることを大事にして、自分の実力を上げていきたいです」

 ◆加藤 拓也(かとう・たくや)1994年(平6)12月31日、東京都生まれの22歳。小2年で野球を始め、中学時代は捕手。慶応高では1年秋から投手に転向し、3年春からエースを務めて夏の神奈川大会8強入り。慶大では1年春にリーグ戦デビューし、通算24勝(12敗)。4年秋の東大戦でノーヒットノーランを記録。1メートル75、90キロ。右投げ右打ち。

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