オリ福良監督6度目怒カン ミス連発に5時間2500球バント指令

[ 2017年2月18日 05:30 ]

室内練習場で懲罰バント特訓に励む飯田
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 オリックス・福良淳一監督(56)が17日、ケース打撃練習でバントを失敗した武田、鈴木昂、飯田の3選手をグラウンドから室内練習場へ“強制送還”。午後の全体練習からも外し、昼食抜きで約5時間の犠打練習を課した。

 キャンプイン前日の31日から18日間で6度目の怒カンとなり、“怒率”は・333と驚速ペース。昨季最下位からの逆襲へ、絶対に手綱を緩めない。

 ブルペン視察中だった指揮官の怒りを誘発したのは、高橋光信、下山真二両打撃コーチからの連絡だった。試合想定のケース打撃練習。1死一、三塁の状況設定で一塁方向へのセーフティーバントを指示していた。だが、武田、鈴木昂、飯田の3選手がミスを連発。伝え聞くと、即座に懲罰特訓を命じた。

 「これまで何度も言っているが、そういうことができないと1点を取ることは難しい。ゲームになったら、もっとプレッシャーはかかる。ゲームで勝てないでしょう」

 淡々と切り出した指揮官の表情が、逆に怒りの深さをうかがわせた。

 3選手はチーム打撃練習を外され、室内練習場へ直行。屋内にこもり、それぞれマシンを相手に昼食召し上げで5時間超、約2500球の犠打練習を繰り返した。

 武田は11日にも、同様の練習で2球続けてエンドランを失敗。3時間超の個人特訓を課せられており、「自分のミスですし…」と絞り出した。飯田も「バントができないと(戦力に)入っていけないので」と猛省。下山打撃コーチは「僕も現役時代にやらされたことだし、こういうことをして自信を付けるしかないから」と厳しかった。

 キャンプイン前日の1月31日に腸炎で出遅れた奥浪への激怒から始まった“鬼の福良”は、この18日間で6度目。3日に一度の頻度で怒りを爆発しており、“怒率”は・333だ。武田は1打席目には成功していたが、2打席目にファウルが2球続いたところで一発アウト…。厳しいジャッジからも、指揮官の今季に懸ける決意が伝わる。

 「徹底してね。そういうことができたら使える選手になるんだから」。昨季最下位からの逆襲へ、指揮官の眼光が一層鋭さを増す。 (湯澤 涼)

 ≪過去の怒カン≫

 ★(1)奥浪の健康管理にドカン! 腸炎で1月31日のキャンプ地・宮崎入りをキャンセルした4年目の奥浪について「こういうことをしていたら置いていかれる」と苦言。5日にみそぎの丸刈り姿で復帰したが「もっと短くすればいいのに」。

 ★(2)園部の太め残りにドカン! キャンプ初日にベスト体重95キロを3、4キロオーバーして現れた4年目の園部に「自分のコンディションも把握していない。考え方が甘すぎる」と即2軍降格命令。

 ★(3)大城のケガにドカン! 8日に左太腿裏肉離れで2軍落ちの2年目・大城に激怒。休日明けのケガだったために「アウトでしょう。休みも練習しろとは言わないけれど、過ごし方がある」。

 ★(4)武田、宗、小田のミス連発にドカン! 11日の打撃練習でエンドラン、バント失敗を繰り返す武田、宗、小田を退場させ個人練習を厳命。昼食抜きの3時間10分も、宮内オーナーとの夕食会がなければ「ずっとやらせていた」。

 ★(5)軽率プレーの宗に再びドカン! 11日に怒られた宗は、13日紅白戦でもバント失敗に悪送球で「全体的に軽い。せっかくチャンスだったのに。一つ一つ必死にやらないと」と2軍落ちを決定。

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