背番号105にラミ監督衝撃 育成ドラ1笠井なで斬り4連続K

[ 2017年2月16日 05:30 ]

練習試合   DeNA2―0韓国・ハンファ ( 2017年2月15日    宜野湾 )

<DeNA・韓国ハンファ>7回から登板し2回を無失点に抑えた笠井
Photo By スポニチ

 2軍から招集された背番号「105」が、またも2回完全だ。DeNAの育成ドラフト1位右腕・笠井(BCリーグ信濃)が韓国・ハンファを最速146キロの直球とスプリットでなで斬りにした。

 7回からマウンドに上がり、いきなり4者連続奪三振。ラミレス監督が「ビッグインパクトを残してくれた。間違いなく(1軍で)もう一度投げてもらう」と絶賛したことを知っても、無印右腕は「うれしいけど、僕は(好成績を)続けていかないといけない立場。準備を怠らず頑張りたい」と気を引き締めた。

 12日の紅白戦でも2回完全の快投。2試合で打者12人を連続で斬ったことになる。そんな男の経歴は異色だ。一般入試で早大スポーツ科学部に入学したが、環境の違いなどで硬式野球部をわずか2日で退部。それでもサークルで硬式野球を続け、2度のトライアウトを経て大学4年の16年に信濃入団。元楽天の有銘兼久コーチらの指導で、球速は146キロから151キロまでアップした。

 大学3年まで焼き肉店でアルバイトしていた笠井は、男子テニスの錦織圭に「似ていると言われる」と打ち明ける。そんな22歳にネット裏も驚いた。日本ハム・関根裕之スコアラーは「則本(楽天)のようなテークバックで小気味よく投げる」と評価した。

 DeNAの現在の支配下選手は67人。支配下登録を大きくアピールした右腕に、指揮官も「彼がどういう投球をしたかはフロントの方々も全員知っている。正しい決断をするのではないかと思う」と含みを持たせた。残り3枠の滑り込みへ、笠井は「チャンスが来たとき、今日みたいにいい結果が出せるように」と力を込めていた。(原田 真奈子)

 ▼巨人・吉原孝介スコアラー 真っすぐに力がある。相手にスイングさせていなかったので、打者は球威を感じているはず。

 ▼中日・鈴木義広スコアラー 投げっぷりがいい。ストライクもしっかり取れて結果を出している。

 ◆笠井 崇正(かさい・たかまさ)1994年(平6)8月7日、北海道生まれの22歳。旭川西では3年春の全道大会8強が最高で甲子園出場なし。早大進学後に野球部は2日で退部したが、15年のトライアウトでBCリーグ信濃にドラフト2位入団。信濃では中継ぎで活躍し、16年育成ドラフト1位でDeNAに入団。1メートル79、93キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2017年2月16日のニュース