広岡“山田完コピ”打法で17年初打席アーチ 池山氏超える?

[ 2017年2月14日 05:30 ]

練習試合   ヤクルト5―3韓国・ハンファ ( 2017年2月13日    浦添 )

練習試合ハンファ戦で、広岡は山田に似た一本足打法
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 打った瞬間に柵越えと分かる当たりだった。先頭打者で迎えた3回。ヤクルト・広岡が内角寄りのスライダーを捉えると、打球は一直線で左翼席へ。今季初の対外試合となった韓国・ハンファ戦。その初打席でチーム1号をかっ飛ばした。

 「しっかり自分のスイングをしようと思った結果。初打席初アーチは意識していない。たまたま」と謙虚だが、昨季も9月29日のDeNA戦(横浜)で引退登板の三浦から高卒新人ではリーグ56年ぶりとなる初打席初本塁打を放った。何かを持ってる19歳。真中監督も「あれだけ最初から振っていけるのは凄く魅力。初打席アーチは持っているというか、感覚的には面白い」と高く評価した。

 左足を高く上げる打撃フォームは2年連続トリプルスリーの山田を意識。「山田2世」の呼び声が高い。今年1月の愛媛県松山市内での合同自主トレでは山田と打撃論を交わし、軸足の右足だけでなく、左足や両手の動きも意識していることを知った。「山田さんは感覚で野球をやられていると思っていたが、考えて野球をやっていることに驚いた」。大きな収穫を得てキャンプを迎えた。

 山田を育てた杉村チーフ打撃コーチから助言された(1)バットのヘッドを立て、上から振り抜く(2)体の右サイドの「壁」を決める(3)以前はグリップに緩く掛けるだけだった左手を最初からしっかり握る――の3点を意識。その取り組みが早速、結果として表れた。思い切りのいいフルスイングは、かつて36番を背負い、「ブンブン丸」と呼ばれた池山氏(現楽天チーフコーチ)をもほうふつさせる。杉村コーチは「19歳の時の山田、池山、広岡の中では一番飛ばすんじゃないか。30本を狙った方がいい」と期待を懸ける。

 初の開幕1軍入りを懸け、大引、西浦らと遊撃の定位置を争う。この日は三塁でフル出場も、指揮官は14日の韓国・KIA戦(浦添)で本職の遊撃での起用を明言。「1軍に出て活躍したい気持ちが強い。自分に厳しくやっていきたい」。試合後、居残り特打をこなした広岡は力を込めた。 (原田 真奈子)

 ◆広岡 大志(ひろおか・たいし)1997年(平9)4月9日、大阪府生まれの19歳。奈良・智弁学園では2年時に春夏連続甲子園出場。3年時は主将を務めた。16年ドラフト2位でヤクルト入団。昨年9月29日のDeNA戦(横浜)で初出場し、初打席初アーチを記録。1軍通算成績は2試合で打率・429、1本塁打、3打点。1メートル83、81キロ。右投げ右打ち。

 ▽広岡のプロ初本塁打 昨年9月29日のDeNA戦(横浜)に「8番・遊撃」でプロ初出場。2回1死一、三塁の第1打席で、引退試合だった23歳年上の三浦のフォークを左翼席に叩き込んだ。高卒新人のプロ初打席初本塁打は球団史上初で「素直にうれしい。三浦さんは凄い投手。緊張もあまりせず、思い切り振っていけた」と喜んだ。

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