巨人・岡本 左翼はオレ!紅白戦3安打&ダイブ好捕

[ 2017年2月13日 09:17 ]

巨人紅白戦   白組3―4紅組 ( 2017年2月12日    サンマリン宮崎 )

紅白戦の初回2死一、三塁、先制の右前適時打を放つ岡本
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 巨人・岡本は必死だった。宮崎キャンプ最終日に行われた紅白戦の5回、左中間への飛球に頭から飛び込んだ。

 「ギリギリだったので勝手に飛び込んだ。打撃が良くなれば守備も乗る。守備が乗れば打撃が良くなる」。今季から挑戦する左翼守備でスーパープレー。長嶋茂雄終身名誉監督の御前で、3年目の若武者が打って守っての猛アピールを見せた。

 初回2死一、三塁から昨季10勝を挙げた左腕・田口のスライダーを右翼線適時二塁打。3回と5回にも左前打で3安打をマークした。グラブを懸命に伸ばし左翼線際の飛球に追いつく好守もあった。不慣れな左翼で芝をむしって、風向きを確かめる工夫も凝らした。

 昨春キャンプで長嶋氏から初指導を受け、テークバックの浅い打撃フォームに修正。昨季は3試合出場で1安打に終わったが、巨人では長嶋氏に触られた若手は大成するという「ミスター神話」がある。オフはプエルトリコのウインターリーグに参戦し、無駄の少ないフォームに改良した。

 一回り太くなった両腕で振り抜く姿は、12年にメジャーで45年ぶりの3冠王に輝いたミゲル・カブレラ(タイガース)をほうふつさせ、ベンチからは阿部や坂本の「カブレラ!」の声が飛ぶ。長嶋氏も「良い打撃をしている。完全に成長していますね」と実感。6日には球団OBの中畑清氏(スポニチ本紙評論家)からも指導を受けた。

 周囲からの期待は高い。14日からの沖縄2次キャンプを前に高橋監督は「場所が変わるだけでやることは変わらない」とさらなる競争を求めた。今後は左翼で出場しながら、本職の三塁争いも見据える。「しっかり打てるように頑張りたい」。初の開幕1軍へ、岡本はアピールを続けていく。 (神田 佑)

 ≪岡本とミスター≫

 ◆15年 入団1年目。岡本は2軍キャンプで、長嶋氏は2月14日に訪問。フリー打撃で中堅から逆方向に鋭い打球を飛ばす姿に「センターからライト方向に打つのはいいこと」と声を掛けられた。約5分間の対面で岡本は直立不動で「オーラがありました」と感激。

 ◆16年 2月13日に長嶋氏から初の指導を受ける。練習中に「岡本!」と呼ばれ、右手を左手でつかまれて内角球克服のためにテークバックを浅くするよう修正された。「ありがたい。プラスになった」。右肩に「吉兆」とされるボディータッチも。

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