阪神ドラ5糸原 紅白戦2安打1盗塁 オーナー「即戦力的な選手と思う」

[ 2017年2月12日 05:51 ]

阪神紅白戦   紅組5―0白組 ( 2017年2月11日    宜野座 )

紅白戦の2回1死三塁、糸原が中前適時打を放つ
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 お宝ルーキーだ!阪神のドラフト5位・糸原健斗内野手(24)に即戦力の評価が高まっている。沖縄・宜野座キャンプ第3クール初日の11日、2度目の紅白戦(宜野座)に先発出場して初のマルチとなる2安打、初となる二盗、そして初めて実戦で守った遊撃の守備も無難にこなした。走攻守で高得点をたたき出し、内野のレギュラー争いに参戦だ。

 誰や、この選手?宜野座球場に詰めかけた1万人の虎党を、糸原が走攻守で驚かせた。この日は紅組の2番で出場すると、初回1死走者無しで岩田の外角直球を左前打。「左投手は苦じゃないので」。通算53勝の11年目左腕をあっさりと攻略した。

 2回1死三塁ではカウント2ボール1ストライクから、今度は岩田のスライダーを中前へ。高めに浮いたとはいえ、しっかりと振り切って“初タイムリー”とした。

 「(結果が出ていることは)いいことだと思う。初めて対戦するピッチャーが多いですが、ストライクに来るボールを自分のポイントでとらえることを意識している」

 紅白戦は2試合連続安打で、この2打席目までで“初マルチ”も記録した。スタンドは誰だ?…から、この時点で、この選手スゲェに変わっていたはずだが、糸原のアピールはまだ終わらない。続く板山の2球目には“初盗塁”となる二盗も決めた。足も速いんか! 「どんどん積極的に走ろうとは思っている」。その板山の右前打で一気に本塁まで還ってきた。金本監督からの評価が高いのも、当然だ。

 「必死さを感じるね。足も聞いていたより速い。本塁に帰ってくるランニングを見ても、けっこう足が動いていた」

 守っても、初めて遊撃に就き、2つのゴロをさばくなど無難にこなした。「(遊撃手も)できる」と高代ヘッドコーチ。本職は三塁と二塁ながら内野ならどこでもOKなのもまた魅力の一つだ。

 キャンプ視察に訪れた坂井オーナーも新人の、しかも5位指名の選手の活躍に目尻を下げた。「実戦向きの選手やと感じた。すぐに試合に出てくる雰囲気がある。即戦力的な選手と思う」

 他球団007も警戒警報をならす。ヤクルトの衣川スコアラーは以前、広島担当だったことから「1年目の(広島の)田中みたいだ」と侍ジャパンにも選出されたセ屈指の遊撃手とイメージをダブらせる。初の対外試合となる13日のDeNA戦(宜野座)でも先発濃厚。鳥谷、北條、上本らの二遊間…。いや、キャンベルや大山ら一、三塁を守る内野手全員に宣戦布告する。(山本 浩之)

 ◆糸原 健斗(いとはら・けんと)1992年(平4)11月11日生まれ、島根県出身の24歳。小2から野球を始める。開星では1年秋からレギュラーで2年春、3年春夏の3度甲子園出場。明大では3年春に三塁手の定位置を獲得し、同年春、秋に2季連続のベストナイン。社会人のJX―ENEOSでは1年目から主に二塁手として活躍した。1メートル75、80キロ。右投げ左打ち。

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