誠也 130メートル弾 緒方監督「スイングスピードが格段に上がった」

[ 2017年2月12日 05:32 ]

シート打撃で左中間に本塁打を放ち、舌をぺろりと出す鈴木
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 広島・鈴木誠也外野手(22)が宮崎・日南キャンプ第3クール初日の11日、実戦形式でのチーム1号を放った。今キャンプ2度目となったシート打撃で、左中間へ130メートル弾。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)をも見据え、順調な仕上がりを見せている。

 打球が放たれた瞬間に本塁打とわかる特大弾に、満員のスタンドが沸いた。それでも打った鈴木は涼しい顔だ。

 「ホームランを打ったというよりも、自分のスイングができたのがよかった」

 第3打席。カウント2―2から、オスカルの外角直球を鋭く振り抜いた。「追い込まれていたし何とか当てようという気持ちだった」。言葉とは裏腹に、弾丸のような軌道で打球は弾き返された。

 緒方監督が解説する。「スイングスピードが格段に上がっている。力んで打つのでなくタイミングで打てている。それがあの飛距離にもつながっている。そのあとの打席もよかった」。第4打席は加藤から四球、最終第5打席は床田から中前打を放つなど、同学年2人に格の違いを見せつけた。第2打席でも一岡から左前打を放っており、この日は3打数3安打でまとめた。

 第1打席の反省が生かされた格好だ。福井から四球を選んだが「消極的な部分が出てしまった」と悔やんだ。「次からは思い切って打席に入ろう」と気持ちを奮い立たせ、結果に結びつけていた。修正能力の高さをあらためて披露。昨季に続く大活躍を予感させる。

 鈴木自身、現在のフォームが安定していることを実感し、テーマに掲げる「確実性の向上」に手応えをつかんでいる。今季初めて現役投手をマウンドに迎えた4日のフリー打撃でも、大瀬良から天福球場のバックスクリーン中段へ140メートル弾を放っていた。「変化球もよく見えている」と好調を持続させており、打撃に不安はない。

 恐れるものは不測の事態のみ。開幕前にWBCを控えるが、急ピッチで仕上げるつもりは毛頭ない。「急いでしまうとケガにつながる」。昨年は沖縄キャンプ中に右太もも裏を痛め、開幕に出遅れた。同じ過ちは許されない。万全を期して調整を続けていく。 (柳澤 元紀)

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