ロッテ平沢“1軍1号”「遊撃戦争」ゴング 大地二塁転向でチャンス

[ 2017年2月12日 05:30 ]

アジアゲートウェイ交流戦   ロッテ4―10台湾ラミゴ ( 2017年2月11日    石垣 )

<ロッテ・ラミゴ>5回無死、先頭の平沢は右越えソロを放つ
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 内角寄りの直球を捉え、鋭い体の回転で右翼芝生席まで運んだ。ロッテの2年目・平沢が11日、台湾ラミゴとの交流戦に「7番・遊撃」で出場。超サバイバルの「遊撃戦争」で、今季の実戦初戦から猛アピールに成功した。

 「きょう一日で決まることはない。これから駄目にならないように練習するだけです」と謙虚に振り返った19歳。第1打席では内角球に詰まらされて遊飛に倒れていたが、続く第2打席だった。初球のチェンジアップを冷静に見逃し「いい形で見逃せて、次の球をしっかり狙えた」と“1軍初アーチ”につなげた。1年目の昨季はオープン戦で12打数1安打、打率・083と打てず、3月中旬に2軍落ちした。公式戦でも23試合の出場で、打率・149。本塁打はなく、1軍の投手の制球や球の切れに苦しんだ。

 昨年11月に参加した台湾ウインターリーグでは18試合で打率・280、2本塁打、13打点と着実に力をつけて挑む今季。昨季ベストナインを獲得した正遊撃手・鈴木の二塁コンバートが決まり大チャンスが到来した。キャンプのティー打撃では長尺バットで体の使い方を確認し、短いバットで片手のハンドリングを体に染み込ませる。全体練習後は居残りで特打、特守と大忙しだが、「課題だらけ。もっとやらないといけない」と必死の毎日を送っている。

 8回にも右中間三塁打。伊東監督は「今日はたまたま良かった」とまだまだ認めることはない。それでも「今年は遊撃を何人かで競うと言って、そこを争う選手が一人打てばもう一人も打つ。いい競争ができている」と平沢のバットがゴングを鳴らしたことを、何よりも喜んだ。開幕まで続く中村らとの戦い。「毎日アピールできるようにしっかり頑張ります」と語気を強めた平沢が、サバイバルレースの先頭を走る。 (町田 利衣)

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