坂本勇 外国人投手攻略へ右打ち徹底 侍リーダーは引っ張らない

[ 2017年2月7日 05:30 ]

フリー打撃で田口(手前)から右方向へ打球を放つ坂本勇
Photo By スポニチ

 外角球を引きつけ、逆方向に打ち返す。巨人・坂本勇が6日、今キャンプ初の実戦形式メニューでそれを徹底した。

 「久しぶりに生きた球を見たので。コンパクトに、ミートすることだけを心掛けた。逆方向にきれいに打てた」。フリー打撃で昨季10勝の左腕・田口と対戦。18スイング中、安打性の当たりは8本で、すべて中堅から右方向に運んだ。

 侍ジャパンの中心打者として、WBC開幕を1カ月後に控える。「ツーシームなど、動かす系の球をボンボン投げてくる」という他国の投手攻略へ、基本を確認した。国際舞台で投手はほとんどが初対戦で、データは少ない。打席でボールを「見る」ことは必要不可欠だ。ロースコアの展開で、1点にこだわる場面もある。チャンスメークも担う日本の3番打者は、コツコツと愚直につなぐ姿勢を体現した。

 日本に比べ、外角に広いとされるストライクゾーン。外寄りの球での勝負が増えることも予想される。「外角にコントロールが良かった」という田口の投球を活用し、逆らわずに打つ意識を高めた。昨季は打率・344で、初の首位打者に飛躍。全168安打のうち44本が右方向で、26・2%はプロ10年間で最も高い数字だった。田口は「コース、高さが決まったと思っても簡単に逆方向に持っていかれる。最後まで球を見られている印象があった」と感服した。

 居残りで特守も敢行。「メジャーリーガー!」と叫び、ノッカーの井端内野守備走塁コーチに、メジャー級に強い打球を要求した。攻守で着々と準備を進める。「イメージ通り、自分の(バットの)軌道で打てた。最初にしては良かったと思う」。侍ジャパンのリーダーに指名された28歳。けん引車は、打席では決して「引っ張り」に走らない。 (神田 佑)

続きを表示

この記事のフォト

2017年2月7日のニュース