今永「エースを狙え投法」テニスサーブイメージで肘高く

[ 2017年2月2日 09:14 ]

ブルペンで投げ込む今永
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 2年目を迎えたDeNAの今永昇太投手(23)がイメージする投法はテニスのサーブだ。1日、沖縄の宜野湾市立野球場でブルペン入りし、初日から120球を投げ込んだ。今キャンプは上から投げ下ろすフォーム習得をテーマとしている。昨季8勝をマークした左腕が、変化を恐れず「エースを狙え投法」で2年目のジンクスを打ち破る。

 今永は何度も投球練習を中断し、左肘の位置を確認した。初日のブルペン。「最初は全然ダメでしたけど、後半は修正できて手応えを感じた投球もありました」。球数は120球にも達した。

 新たに取り組んでいる投球フォームについて、こう説明した。「理想はテニスのサーブのようなイメージ。トップをつくって、後は投げ下ろすだけ。秋季キャンプから取り組んでやっている」。

 昨季は新人ながら8勝をマーク。球団初のCS進出に大きく貢献したが、6月末にコンディション不良で約1カ月、出場選手登録を抹消された時期もあった。1年目を振り返る中で、好調時と不調時のフォームの違いに着目した。「調子の悪い時には、肘が下がっていた。逆にコンスタントに空振りが取れたり、ファウルで押せていた調子のいい時には肘の位置が高かった」。肘の位置が下がることで、腕が体から離れた状態になり、スムーズな腕の運びが阻害されていたと分析した。

 そこで、今永が理想のフォームとしてイメージしたのがテニスのサーブだ。肘が高い位置に固定され、あとはラケットを振り下ろすだけという動作。トップの位置を意識すれば、肘が下がることはない。昨年11月の秋季キャンプから取り組んでおり「自分の中で手応えを感じている」と話す。

 今永の武器は、打者が球速以上に速さを感じる直球。投球練習を見守った篠原投手コーチによると、「元々、他の投手より球のスピン量が多い」が、上から投げ下ろすことで「さらに指に掛かる確率が上がるし、体の動きがスムーズに球に伝わるようになる。よく考えてやっている」と説明する。

 さらなる飛躍へ、23歳は変化を恐れない。「これまでの投げ方をしても8勝止まりですから」とクールに言った。2年目の春季キャンプ。理想の投球フォームを追い求める。 (中村 文香)

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2017年2月2日のニュース