大谷に試練 発熱で合同自主トレ初日欠席…調整遅れ必至

[ 2017年1月31日 05:30 ]

自主トレ初日の日ハム・ナイン
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 日本ハムの大谷翔平投手(22)が29日(日本時間30日)、発熱による風邪の症状を訴え、米アリゾナ州での合同自主トレ初日を欠席した。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では3月7日のキューバとの1次ラウンド初戦(東京ドーム)の先発が内定している。調整ペースが上がらない中、今回の発熱でさらに調整が遅れることは必至で暗雲が立ち込めた。

 最高気温23度。ピオリアには雲一つない青空が広がったが、大谷の姿はない。福島芳宏チーフトレーナーは「風邪っぽくて熱がある。ホテルで静養させている」と説明。合同自主トレ初日からアクシデントが起きた。

 前夜、体調が優れずに体温計は38・5度を示した。朝方に福島トレーナーに無料通信アプリ「LINE」で報告。微熱程度の37・2度まで下がり、食欲もあったが、大事を取って休んだ。病院には行かず、風邪薬をのんだ。「シーズン中も熱が上がることがあるのでそんなに心配していない。移動の疲れもあったかな」と同トレーナー。このまま熱が下がれば、30日(日本時間31日)の合同自主トレには参加できる見込みだが、別メニューで調整する予定だ。

 WBCでは3月7日のキューバとの1次ラウンド初戦の先発が内定しているが、今回の発熱で調整はさらに遅れることになった。昨季からの蓄積疲労に両足の張りの影響が重なり、ここまでブルペン入りは2度のみ。それも捕手を立たせ、本格的な投球練習には至っていない。「(捕手を座らせた)本格的な投球練習を最低でも4、5回はやらないと実戦はいけない」と吉井投手コーチ。キャンプイン当日もブルペン入りしない方針で、その後、順調に中1日でブルペン入りしたとしても実戦登板まで約2週間はかかる計算だ。同じ侍ジャパン組の増井と宮西は2月18日の紅白戦(沖縄・国頭村)で実戦初登板する予定。大谷も同日の実戦初登板が当面の目標となるが、それもギリギリの状況となった。

 2月18日に間に合わなくても、練習試合の19日・阪神戦(宜野座)、21日・楽天戦(名護)がある。これが所属球団での最後の実戦。投げられないまま、23日から始まる侍ジャパンの強化合宿に行くわけにはいかない。初の開幕投手を務めた15年も直前に発熱を起こしたが、大役をこなした。侍ジャパンのエースとなった今、再び試練が訪れた。 (柳原 直之)

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2017年1月31日のニュース