シーツの再来だ!優良助っ人・キャンベル、広角打法を初披露

[ 2017年1月31日 08:40 ]

甲子園の室内に姿を現したキャンベルは、早速フリー打撃で快音を響かせる
Photo By スポニチ

 阪神の新外国人選手エリック・キャンベル内野手(29)が30日、甲子園球場の室内練習場で打撃練習などの調整に努めた。入団会見から4日連続の練習で、報道陣の前でフリー打撃を初披露。65スイングで広角に打ち分けた姿は05年のリーグ優勝に貢献したアンディ・シーツ氏(現駐米スカウト)をほうふつさせ、V奪還の使者として期待が持てそうだ。

 フリー打撃を終えたキャンベルは打撃投手や周囲の人に向かって「アリガトウ」と覚えたての日本語であいさつし、球拾いまでした。「超がつくほどまじめ」という触れ込み通り練習態度からも紳士ぶりがにじみ出ていた。26日夜に来日。27日の入団会見後に“始動”していて4日連続の練習だった。過去3日間は報道陣の目には触れず、特徴的な打撃の初披露になった。

 中井、嘉勢の両打撃投手に対して65スイングし、球に逆らわないシュアな打撃に終始。入団会見で「自分自身では広角にヒットを打てると思っているし、しっかりとボールを芯でとらえるという部分が打撃の特徴」という期待の打撃力を証明した。さらに、屋外ならば柵越え級という鋭い当たりもチラリ。「ボールのコースに合わせて、逆らわずに打つ。左中間から右中間に飛ぶことが多い」と改めて自らのスタイルを説明した。

 「シュア」という言葉からは、自然とシーツの名前が連想される。虎党にはなじみ深い助っ人だ。05年に打率・289、19本塁打でリーグ優勝に貢献するなど阪神の3年間を含めた日本での5年間で「優良外国人」として知られた。安定感のあった頼れるバットマン。投手役を務めた嘉勢打撃投手も同調する。

 「インサイドも窮屈にならず、さばけていた。外に逃げる球も引っかけず、うまく右に打っていたし。ゴメスもそうだったけど、外国人選手は外の球を引っかけることが多いんだけど、キャンベルは対応力がありそう」

 米国のように打者の近くから投手役が投げるフリー打撃ではない日本式は初体験でも適応。メジャーよりも早く始まる日本のキャンプについても「メジャーキャンプは集まるのは遅いが、ぼくはいつも早めに行って体を動かしていたから」と問題なしを強調。頼もしい限りだ。

 左足をノーステップ気味であまり上げないのも特徴。「状況によっては多少変わるが、普段はああいうスタイル」。目線がぶれず、タイミングを合わせやすいフォームのようだ。メジャーでは通算打率・221ながら、3Aでは最近4年間は全て打率3割超。高アベレージの理由をのぞかせた。「体もだいぶん日本に慣れてきた。キャンプが始まる前に少しでも日本のスタイルに合わせていければ…と思っている」。好感の持てる真面目な助っ人。愛称「スープ」の味が徐々に広がってきた。(鶴崎 唯史)

続きを表示

2017年1月31日のニュース