なるかセンバツ出場 日大三のデカプリオ 二刀流でスターの道

[ 2017年1月27日 05:30 ]

ゴルフ・石川や日本ハム・大谷ばりの肩甲骨周りの柔らかさを誇る日大三・金成
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 第89回選抜高校野球大会(3月19日から12日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会は27日、毎日新聞大阪本社で行われる。関東・東京は最後の1枠を日大三(東京)と慶応(神奈川)が争う。日大三の「デカプリオ」こと主砲の金成麗生(かなり・れお)内野手(2年)は出場が決まれば、投打二刀流を披露する可能性が出てきた。

 運命の日を翌日に控えた日大三のマウンドに、ひときわ目立つ選手が立った。金成は打撃投手としてヘッドギアをかぶると、くせのないフォームで左腕から剛球を繰り出す。レギュラーのバットにも空を切らせた。年明けから投球練習しているといい「新チームで打撃投手は初めてやった。投げるのは好きですね」と笑みを浮かべた。

 チームは昨秋、東京都大会決勝で早実にサヨナラ負け。出場校選考では関東大会8強校と争う当落線上にいる。そんな中でも、金成は「あ、明日か、という感じ。でも出るチャンスがあれば夏に向けて良い経験になると思う」と冷静だった。

 本職は一塁手。昨秋は公式戦初のベンチ入りを果たし、主に6番に入って3本塁打、14打点、打率・429の好成績を残した。米国人の父を持つイケメンで、1メートル93、101キロの堂々たる体格。「でかい」体と「れお」の名前から米俳優レオナルド・ディカプリオに模した「デカプリオ」のニックネームを持ち、活躍で一気に注目された。

 中学までは投手一筋で最速130キロだった。カーブ、スライダーを操り、憧れはダルビッシュ(レンジャーズ)。公式戦登板はなく球速も測っていないが、練習試合では投げており「行けと言われれば行けるように準備したい」と力を込める。

 小倉全由監督は「下(半身)が安定して制球が良くなってきた。ストライクが入れば面白い」と期待する。「二刀流のデカプリオ」に吉報は届くか。 (松井 いつき)

 ▼阪神・畑山俊二チーフスカウト(日大三を訪問)左で大きいし、投げられるとなれば、さらに面白い存在になる。今後の活躍次第で十分(ドラフト指名の)可能性はある。

 ◆金成 麗生(かなり・れお)1999年(平11)7月30日、神奈川県生まれの17歳。小1から野球を始め、相陽中時代は相模ボーイズでプレー。3年春に全国大会出場。日大三進学後は2年夏に投手から一塁手へ転向し、昨秋は背番号3。1メートル93、101キロ。左投げ左打ち。

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