DeNAドラ9佐野 偉大な叔父・佐々木誠氏の“金言”胸に「最初の一年が勝負」

[ 2017年1月23日 10:00 ]

叔父・佐々木誠氏から贈られた「初志貫徹」の色紙を手に入寮する佐野
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 1月7日。横須賀市内の青星寮に入寮する際、DeNAのドラフト9位・佐野が大事そうに持ち込んだのは偉大な叔父から贈られた色紙だった。

 「初志貫徹」

 そう書かれた色紙を見つめ「明大に入る時に、叔父の佐々木誠さんがくれたもの。寮でも部屋の一番いいところに飾ろうと思います」と言った。

 ソフトバンク3軍監督を務める佐々木誠氏は現役時代、走攻守三拍子そろった名選手だった。ダイエー(現ソフトバンク)時代の92年に首位打者と盗塁王を獲得し、外野手として通算4度のゴールデングラブ賞を受賞。幼少期、岡山県倉敷市内の母の実家に遊びに行くと、金色のグラブが飾られたトロフィーを目にし「小さい頃は分からなかったが、野球をやっていくうちに凄い人なんだなと思った」と振り返る。

 広陵から明大に進学。東京六大学リーグに出場できるようになった2年の頃、初めて叔父から「頑張ったら(プロに)行けるぞ」と言ってもらえた。ドラフトでは支配下登録された球団の新人で最も下位の9位指名。全体でも87人中84番目で名前が呼ばれた。それでも念願だったプロ入りを果たし「指名順位より、入ってからが勝負ですから」と強気に言い切った。

 六大学通算6本塁打で佐々木氏と同じ左の強打者。今年の正月、母の実家で叔父に会い「最初の一年が勝負だ」とハッパを掛けられた。そして新人合同自主トレでアピールを続け、キャンプ1軍スタートを決めた。「僕の目標は叔父に追いついて追い抜くこと。同じプロというスタートラインに立った。これからは自分の頑張り次第ですね」。初志貫徹――。偉大な叔父を超えるという志を胸に、勝負の一年に挑む。 (中村 文香)

 ◆佐野 恵太(さの・けいた)1994年(平6)11月28日、岡山県生まれの22歳。小1から野球を始め、広陵では捕手として活躍。甲子園出場はなし。明大進学後、内野手に転向。2年春からリーグ戦に出場し、通算で打率・270、6本塁打。一塁手として2度のベストナインを獲得した。1メートル78、82キロ。右投げ左打ち。

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