岡田 黒田氏直伝の動く新球「ストレートチェンジ」で勝負

[ 2017年1月22日 06:20 ]

キャッチボールをする岡田
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 広島・岡田明丈投手(23)が新球習得に励んでいることが21日、分かった。直球の握りでボールを動かして打者のタイミングを外す、いわゆるムービングファストボールで、本人は「ストレートチェンジ」と命名。現役引退した黒田博樹氏から昨季終盤に助言を受けたものだ。今季の目標投球回数に180イニングを掲げる右腕。新球を今春マスターし、2年目の飛躍を誓った。

 マツダスタジアムに隣接する屋内練習場。約5時間にわたる自主トレを終えた岡田は、昨秋から取り組むフォーム改造と並行し、新球習得に励んでいることを明かした。

 「打者が踏み込んだ時にボールが落ちる。直球に近いチェンジアップのイメージです。黒田さんにアドバイスをもらい、練習しています」

 昨季終盤、チェンジアップの握りの話になった際、沈む球を投げる大黒柱から「真っすぐと同じような回転がいいんじゃないか」と助言されたという。それをもとに、中指と薬指で直球のように握る自分なりの工夫を加え、「抜かずに切るイメージ」で腕を振り抜く。

 「打者がチェンジアップと思うか、直球と思うか。チェンジアップは見逃されても、直球に見えたら、それは無くなるんじゃないかな…と」

 本人は「ストレートチェンジ」と呼ぶが、いわゆるムービングファストボールだ。最大の魅力である150キロ超の剛速球に、シンカー気味に落ちる130キロ台のチェンジアップ。その中間に位置する新球を習得し、バットの芯をズラすことができれば、大きな武器になるのは間違いない。

 「(昨年の)シーズン中は試せなかったけど、ブルペンで投げた時の感触はいい。アトは打者の反応がどうか。キャンプ中にマスターできれば」

 先発ローテーション定着を目指す15年のドラフト1位右腕。2年目の今季は「フルでいきたい」と言うだけに、目標は大きく、自身の背番号と同じ17勝、投球回数180イニング超を掲げる。大黒柱の黒田氏が抜けた分、岡田にかかる期待は大きい。

 「ボクは直球を生かすために変化球を投げる。そこは黒田さんと同じ考え方です。自分が知りたいこと、感じたことは全部(同氏に)聞けたんじゃないかと思います」

 制球をより安定させるために取り組んだ、肩の上下動を抑えるフォーム改造は完了。24日にはひと足早くキャンプ地・日南に向かい、新球習得を含めて飛躍への足場を固める。レジェンドからの助言を胸に、23歳がどう成長するか楽しみだ。(江尾 卓也)

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2017年1月22日のニュース