シリング氏 得票率減で殿堂入り遠のく あの一件が記者の反感買った?

[ 2017年1月19日 15:29 ]

カート・シリング氏(AP)
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 18日(日本時間19日)に米国野球殿堂は2017年の殿堂入り選手を発表したが、その中にカート・シリング氏(50)の名前はなかった。

 シリング氏はレッドソックスなどメジャー5球団で通算216勝。さらに、歴代15位となる通算3116奪三振を記録し、プレーオフでは通算11勝2敗、防御率2・23と大舞台での勝負強さも光る。

 殿堂入りは全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票によって決められ、75%以上の得票が条件。しかし、シリング氏はこうした輝かしい実績がありながらも、今年は45%の票しか得られず、野球人として最高ともいえる栄誉を逃すことになった。

 今年が殿堂入り資格5年目だったシリング氏。その票の推移を見てみよう。1年目の2013年から38・8%、29・2%、39・2%、そして昨年は52・3%と自身過去最高の数字を示したが、今年は資格2年目に続いて再び得票率を落とす結果となった。

 ただ、殿堂入りが遠のくこともうなずける一件が昨年にあった。これまで自身のツイッターでたびたび物議を醸す内容のメッセージを発信しているシリング氏。それは大統領選挙期間中のことだった。ドナルド・トランプ氏のある支持者がジャーナリストを侮辱する内容が書かれたTシャツを着用。この写真に反応した元投手はツイッターで「素晴らしい」と賛辞を送ったのだった。

 Tシャツに書かれていた内容は「ロープ、木、ジャーナリスト」の3語で、これはロープでジャーナリストを木に巻き付けて痛い目にあわせろという暴力的なメッセージ。それに賛同してしまっては、記者からの反感を買い、結果として票を得られないのは当然であろうという話だ。

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2017年1月19日のニュース