巨人リャオ 大魔神になれる!セ最長身2メートル1“斧振り下ろし”投法

[ 2017年1月19日 05:30 ]

ブルペンで髪を逆立て投げ込む廖任磊                                                                                                             
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 やっぱり規格外だ。巨人のドラフト7位・廖任磊(リャオ・レンレイ)投手(23=台湾・開南大)が18日、川崎市のジャイアンツ球場で行われた新人合同自主トレで初めてブルペン入りした。身長2メートル1、体重125キロの巨体を生かした角度のある剛球を投げ込み、視察に訪れた尾花高夫投手コーチ(59)も絶賛した。将来の守護神候補であり、「巨大魔神」の誕生に期待が高まっている。

 2メートル1の廖任磊がマウンドに立つと、さらに大きく見えた。初ブルペン。まずは捕手を立たせて12球を投じると、次は捕手が中腰になって10球。「座ってもらっていいですか?」。エンジンがかかってくると、捕手にホームベースのほぼ真上に座ってもらい、7球を投げ込んだ。室内練習場に乾いたミット音が響き渡る。計29球。序盤は高めに抜ける球もあったが、投げていくうちに制球も安定していった。

 「いい感じでやりたいことができた。最初は腕の振りを確かめて、捕手に座ってもらったのは低めに投げる練習」

 真上から斧(おの)を振り下ろすかのようなフォームから繰り出される直球は最速156キロを誇るが、力任せに投げているわけではない。「(軌道が)水平だと打者から見やすい。一番高いところから叩き付けるイメージでリリースしている。角度をつけた方が打ちづらいので持ち味を生かしている」。DeNAの新外国人右腕クラインと並ぶセ・リーグ最長身。その特徴を最大限に生かすため、研磨してきた武器である。

 投球練習を見守った尾花投手コーチは「あんなにでかいのは見たことない」と驚き、「(他の選手とは)比べようもないよ。ダイナミックだった」と絶賛した。廖任磊は「6割ぐらいの力」と振り返ったが、球を受けた河原ブルペン捕手は「今まで受けたことがない球で恐怖心を感じた。体感で140キロは出ていた」と目を丸くした。

 2月1日からのキャンプは2軍スタート。それでも、尾花コーチは守護神の沢村、マシソンら救援陣に加わることを期待し「台湾で抑えをやっていたんだから、それなりの技術はある。高いレベルの競争を望んでいる」と話した。150キロを超える直球を武器に、将来的には守護神になれる逸材。台湾出身の新人右腕は「宮崎でアピールして、(1軍が2次キャンプを張る)沖縄に行きたい」と意気込んだ。規格外の「巨大魔神」が目指すのは、9回のマウンドだ。 (重光 晋太郎)

 ◆廖 任磊(リャオ・レンレイ)1993年8月30日、台湾生まれの23歳。共生高3年時の11年夏に岡山大会8強。卒業後、14、15年はパイレーツのルーキーリーグでプレー。昨年6月に台湾・開南大を卒業。同年ドラフト7位で巨人入り。2メートル1、125キロ。右投げ右打ち。

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