オリックス佐野出すぞ相撲懸賞旗“弟子入り”嘉風に恩返し

[ 2017年1月16日 06:55 ]

嘉風(左)が見つめる中、ぶつかり稽古に励む佐野
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 年明けに大相撲の尾車部屋に体験入門したオリックス佐野皓大投手(20)が“嘉風効果”で飛躍を誓い、懸賞旗を出す恩返しプランを明かした。

 「嘉風関には、よくしてもらって稽古の他にも、いろいろ話を聞きました。“おまえの頭の中に一軍という言葉はあるのか。せっかくプロに入ったんだから”と。恩返しのためにも今季しっかり活躍して、(嘉風に)懸賞を出したいですね」

 勝負の3年目へ挑む固い決意の表れだ。懸賞は1回の取組で1本につき6万2000円、1場所15日間15本で93万円と高額だが、自らに重圧を課しレベルアップを図る。

 実家は大分県佐伯市で焼き肉店「炙楽(しゃらく)」を営業。母方のいとこの友人が同市出身の前頭2枚目の嘉風で、幼少時に来店したこともある間柄。体の柔軟性に乏しく1メートル82、70キロと線が細かったことから直訴した。受け入れてくれた“師匠”のために、その「炙楽」の文字が刻まれた懸賞旗を出す意向。既に実家の焼き肉店で扱う高級ブランド「佐賀牛」を贈っており、「しっかり頑張りたい」と意気込んだ。

 今月4日から2日間入門。増量と柔軟性アップを目的に、四股は1日300回、股割りや、ぶつかり稽古などにも挑戦した。毎食ちゃんこ鍋、どんぶり飯2杯、鶏の唐揚げなどをたいらげ、そこから5キロの増量に成功し75キロに。現在も食事量を保ちながら、プロテインを摂取するなど1日5〜8食を堅持する。

 「股関節の柔軟性、可動域は広がったと感じている。今も部屋で1日100回の四股を踏んでいます。まだ立ち投げの段階ですが、去年の今ごろより、ずっと良い(感覚)です」。今季高卒3年目、1軍登板はゼロ。今季こそ、金星を挙げるつもりだ。 (湯澤 涼)

 ◆佐野 皓大(さの・こうだい)1996年(平8)9月2日、大分県佐伯市生まれの20歳。大分高3年夏に甲子園出場も、初戦で日本文理に敗れた。14年ドラフト3位でオリックス入団。1軍登板はなく、昨季はウエスタン・リーグで20試合に登板し2勝1敗、防御率3・03。1メートル82、75キロ。右投げ右打ち。

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