阪神 兄弟投手指名プラン!ドラ8藤谷の弟・勇介を今秋リストアップ

[ 2017年1月8日 06:45 ]

阪神がリストアップした藤谷洸介の弟で延岡学園2年の勇介
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 阪神が、今秋ドラフト候補として延岡学園の藤谷勇介投手(17)をリストアップしていることが7日、分かった。藤谷は、ドラフト8位ルーキー・藤谷洸介投手(20=パナソニック)の弟で、甲子園出場はないが、高校1年夏に最速143キロを計測した好素材。最終学年でアピールに成功すれば、球団史上初の「兄弟投手指名」が現実味を帯びる。

 阪神が「藤谷の弟」勇介にも熱視線を送っていることが判明した。球団関係者が「リストに入っていると聞いています」と認めた。

 身長1メートル94の兄より角度はないが、1メートル83、75キロと均整の取れた体格で、右肘を柔らかく使って腕をしならせるフォームから最速143キロの直球を繰り出す。軟式野球部に所属した中学時代に142キロを計測し、143キロも1年夏の時点で叩き出したというのだから、素材の良さは申し分ない。

 ただ、その後は肋骨骨折などケガの影響などもあり、目立った成績は残せていない。昨夏は宮崎大会2回戦・都城戦に先発しオリックスのドラフト4位・山本と投げ合った末に敗戦。今春選抜出場への重要な選考資料となる昨秋の宮崎大会でも準決勝・鵬翔戦で7回まで相手打線を1点に抑えていたが、8回に痛恨の同点2ランを浴びるなど3―4で敗れた。

 甲子園などの全国舞台に、ここまで縁はないが、今後の活躍次第で、秋のドラフト会議で阪神が指名する可能性は十分にある。昨秋ドラフトで3年夏の兵庫大会2回戦で敗退した須磨翔風・才木を3位指名したように、実績だけでなく個々の実力と将来性も評価の大きな要因となる。仮に公式戦で結果を残すことができなくてもスカウトが視察した練習試合で輝きを放つなどすれば…。今秋は早実・清宮、履正社・安田ら野手のドラフト上位候補が充実している一方で、高校生投手は現状では不作と言われており、藤谷にとってはチャンスの年でもある。

 球団では65年のドラフト制後、84年に捕手・嶋田宗彦、投手・嶋田章弘の兄弟を指名するなど、異なるポジションで兄弟が同時期に在籍した例はあるが、かつて西武で活躍した「松沼兄弟」のように兄弟そろって投手指名による在籍となれば、阪神では史上初となる。

 きょう8日、兵庫県西宮市内で今年1回目となるスカウト会議を開催予定。すでにドラフト1位の筆頭候補には清宮をリストアップしている。もちろん、リストには「藤谷勇介」の名も載っている。

 ◆藤谷 勇介(ふじたに・ゆうすけ)1999年(平11)4月12日生まれ、山口県周南市出身の17歳。福川中時代は軟式野球部に所属し142キロを計測。延岡学園では1年夏から背番号11でベンチ入り。2年夏の宮崎大会では2回戦で山本(現オリックス)のいた都城戦に先発も惜敗。最速143キロにカーブ、スライダーを操る本格派。1メートル83、75キロ。右投げ右打ち。

 ≪藤村兄弟51年にそろって白星≫阪神で兄弟選手が同時に在籍したのは藤村(49〜56年)、辻(68年)、嶋田(85〜92年)、新井(11〜14年)の4組。投手の兄弟が在籍すれば、指名も含め球団史上初めてになる。ただし、藤村富美男は内野手登録の50年と51年に1試合ずつ登板し、51年は勝利投手。同年は弟の隆男も16勝を挙げ、兄弟ともに白星をマークしている。

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