巨人・吉川光 鉄仮面魂継承!同じ背番21加藤初氏と同じ道進む

[ 2017年1月8日 05:30 ]

伊良部大橋をバックに「21」のポーズをとる巨人・吉川光
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 日本ハムから巨人にトレードで移籍した吉川光が「鉄仮面2世」を襲名する。沖縄・宮古島で自主トレを公開。12年にパ・リーグMVPに輝いた左腕は巨人で同じ背番号21を背負い、昨年12月11日に死去した加藤初氏と同じように移籍1年目から活躍し、リーグ優勝に貢献することを誓った。

 「ローテーションを守って2桁以上勝つことが一番。背番号に負けないように頑張りたい」

 加藤氏は76年に同じトレードで太平洋から巨人に移籍。同年に15勝を挙げて、就任2年目だった長嶋茂雄監督の初の胴上げに貢献した。41年前の加藤氏のように、今季が就任2年目で初優勝を目指す高橋監督の下で先発投手として期待される。21は宮本和知、高橋尚成ら同じ左の好投手が背負った背番号でもある。

 加藤氏は現役時代、どんな場面でも顔色一つ変えないことから「鉄仮面」の異名をとった。「加藤さんが“鉄仮面”と呼ばれていたのは知っています。自分もそうなりたい」。ポーカーフェースは吉川光の特徴でもある。日本ハムでは常に淡々と投げ込み、ガッツポーズをすることもめったになかった。その理由を「焦った様子を相手に悟られると一気につけ込まれる。表情を変えないことは投手として大事。意識してやってきた」と語る。

 自主トレは午前7時半から始まり、ゴルフ場内で40分間のランニング。「走る量は例年の倍ぐらい」と話すように、球場でも外野ポールと中堅までのダッシュを24回行うなどハードなメニューをこなした。「楽しみの方が大きい。プロ1年目と変わらない気持ちでやる」。移籍で心機一転した28歳は偉大な先輩の背中を追いかけることで、自らも巨人の歴史に名を刻む。 (重光 晋太郎)

 ≪ミスター感謝の46試合15勝8S≫加藤氏は76年、関本四十四、玉井信博とのトレードで伊原春樹とともに太平洋から巨人に移籍。同年4月18日の広島戦(広島市民)で史上51人目のノーヒットノーランを達成するなど、先発&リリーフでフル回転した。46試合で15勝4敗8セーブで長嶋茂雄監督の初優勝に貢献。昨年12月20日に加藤氏の死去が発表された際、ミスターは「ピンチでも表情を変えずに投げ抜く姿が印象的でした。(初優勝は)初っちゃんの活躍があってのもの」と感謝していた。

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