ソフトB松坂 国内復帰後初7回投げた!88球1失点「大きかった」

[ 2016年12月30日 05:30 ]

プエルトリコ・ウインターリーグ   カロリナ2―3アグアディヤ ( 2016年12月28日    カロリナ )

プエルトリコWLのカロリナで先発した松坂(共同)
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 右肩手術からの復活を目指すソフトバンクの松坂大輔投手(36)は28日(日本時間29日)、プエルトリコのウインターリーグ(WL)で、カロリナの一員としてアグアディヤ戦に先発し、7回を3安打1失点の好投を見せた。勝ち負けは付かなかったが、最終登板となる4度目の先発で最長のイニングを投げた。36歳は1カ月参加した自身初のWLで手応えをつかみ、3年契約の最終年となる来季に向かう。

 晴れやかな表情だった。復活への確かな手応え。松坂は「こっちに来て自分がやりたいと思っていた投球が今日はスムーズにできた」とうなずいた。今リーグ4度目の先発で、最長の7回を投げわずか1失点。初白星こそならなかったが、6回まで二塁を踏ませない安定した内容だった。

 直球へのこだわりを捨て、ツーシーム主体の新たな投球スタイル。打者の手元で変化する速球は左右どちらの打者にも効果的で、詰まった当たりのゴロや飛球でアウトを積み重ねた。奪った三振は3つだったが、巧みな投球術で格下の打者を翻ろう。7回で88球しか要せず「球数が少ない中で、7回というのも自分にとっては大きかったと思う」と振り返った。昨年の国内復帰後、1、2軍通じて公式戦で7回を投げたことはない。オープン戦など公式戦以外でもなく、メッツ時代の14年7月7日ブレーブス戦以来、約2年半ぶりだった。

 昨年8月に右肩を手術。今季は10月2日の楽天戦(コボスタ宮城)で西武時代以来、10年ぶりの1軍登板を果たしたが、1回5失点に終わった。一時は現役続行を迷ったが「今まで支えてくれた大勢の人たちに、もっとまともな姿を見せたい」と再起を懸けてカリブの島で実戦を積む道を選んだ。4試合に投げ「本当に十分と言えるくらいの収穫が僕の中ではあった」と決断が間違っていなかったことを証明した。

 来季は3年契約の最終年。2月のキャンプでは層の厚い投手陣の中で自らポジションをつかむほかない。「感覚として持続するのは難しいかもしれないですけど、しっかり自分の体に忘れないようにして、いい形でキャンプインできるようにしたい」。36歳は異国の地で活路を見いだし、日本で輝きを取り戻す。

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2016年12月30日のニュース