斎藤隆氏、パドレス球団アドバイザー就任へ 異例オーナー直々要請

[ 2016年12月27日 06:15 ]

斎藤隆氏
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 日米通算112勝&139セーブをマークした斎藤隆氏(46)が来年1月1日付でパドレスの球団アドバイザーに就任することが26日、分かった。「ベースボールオペレーション・アドバイザー兼パシフィックリム・アドバイザー」としてフロント入り。日本を含むアジア、オーストラリアの環太平洋地域のスカウティングを担当するほか、編成会議にも出席する。

 楽天に在籍した昨季限りで現役を引退。吉本興業の契約社員として籍を置きながら今年は1年間、パ軍にフロント留学し、球団経営などを学んだ。選手としての実績に加え、精力的な仕事ぶりも評価され、球団は新たなポストを用意。ベースボールオペレーション(編成部)直属でAJ・プレラーGMに直接リポートを提出したり、アドバイスを求められる立場だという。

 斎藤氏の元にはパ軍以外にもメジャー2球団からオファーがあったが、熱心に誘ってくれたパ軍を選択。「スタッフもみんな知っているし、(ロン・ファウラー)オーナーから“残ってほしい”というメールを頂いた。こんなことは選手時代もなかった。GMと直接連携できるのも魅力的」と説明した。

 来年1月下旬に渡米。その後は日本と米国を行き来し、6月のドラフト会議にも出席する。日本では、プロアマ問わず、幅広くスカウティング活動をしていく。斎藤氏は「今年1年間、学ばせてもらい、2年目の面白さもある。自分の経験を生かし、少しでもパドレスの力になりたい」と抱負を語った。

 ◆斎藤 隆(さいとう・たかし)1970年(昭45)2月14日、宮城県生まれの46歳。東北−東北福祉大を経て、91年ドラフト1位で大洋(現DeNA)入団。96年に奪三振王。06年2月にドジャースとマイナー契約し、メジャー昇格後はレッドソックス、ブレーブス、ブルワーズ、ダイヤモンドバックスでプレー。13年に楽天に移籍し、15年に現役引退。98年に横浜、13年に楽天で2度の日本一を経験。1メートル88、90キロ。右投げ左打ち。

 ≪松井氏、野茂氏も≫メジャーでプレーした日本人選手がMLB球団のフロントに入ったケースとしては、元ヤンキースの松井秀喜氏、元ドジャースの野茂英雄氏の例がある。松井氏は古巣ヤ軍のGM特別アドバイザーとしてシーズン中はマイナー選手を中心に指導。春季キャンプでも臨時コーチとしてサポートしている。野茂氏は昨年2月に現役時代に在籍経験がなかったパドレスのアドバイザーに就任。春季キャンプ中にはユニホーム姿も披露した。

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2016年12月27日のニュース