ロッテドラ1千隼 “逆しくじり先生”俺みたいになれ!母校でスピーチ

[ 2016年12月23日 05:30 ]

母校・都立日野で講演した佐々木
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 ロッテのドラフト1位・佐々木千隼投手(22=桜美林大)が22日、「しくじり先生」になった。母校・都日野の2学期終業式にサプライズ登場。約980人の在校生を前に「野球よりも緊張しています」とマイクを握った。後輩たちに伝えたのは、失敗談だった。

 高校時代は甲子園とは無縁。しかし3年夏に早実を破り、都立高として西東京大会ベスト8まで進んだ。「強豪校を倒したのは財産」と充実感があったが、その後、強豪大学のセレクションに落選。「絶対に受かると思っていた。野球人生で初めての大きな挫折でした」。実力のなさを痛感し、野球をやめることまで考えたという。そのとき桜美林大からの熱心な誘いと「やはり野球が好き」という気持ちが、再び佐々木を動かした。

 大学入学時に「プロ入り」という大きな目標を立てた。達成するために、さらに小さな目標を設定しながら一つずつクリアしてきた。そして4年夏には「ドラフト1位」を掲げ、それを実現させた。「あの落選があったから、大学4年間を一生懸命取り組むことができたのかも」と懐かしそうに振り返る。「しくじり」を乗り越えて、夢をつかんだ。最後に「自分に期待してスタートを切ります」とプロの道へ進む所信表明も行った。

 約10分間のスピーチで伝えたかったのは、目標を持つ大切さ。さらに「できないことや負けてしまったことを誰かのせいや環境のせいにするのは簡単だけど、やるのは自分」と語りかけた。都立高野球部出身として初めてのドラフト1位、桜美林大から初の支配下選手で指名。佐々木の言葉には重みが詰まっていた。 (町田 利衣)

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