金本イズム注入 台湾WL組に著書読みレポート提出

[ 2016年12月21日 05:30 ]

ダッシュを繰り返して汗を流す青柳(右)
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 「金本の教え」は「技・体」だけではない。台湾でのウインターリーグ参加中に、球団から金本監督の著書『人生賭けて』(小学館)を読破しレポート提出を求められていた阪神の横山、坂本らは20日、期限通りに、400字詰め原稿用紙2枚を提出した。

 12年12月に発売された指揮官の著書は、それまで語られることのなかったケガからの復帰や、引退を決断するまでの経緯が、臨場感たっぷりにつづられた一冊。球団の意図を、選手個々も感じ取っていたもようで、石崎は真剣な表情で「選手は誰もが『痛みに弱い』というイメージを付けられたくない。連続試合フルイニング出場とかを達成した監督が、どういう気持ちでプレーし続けたのかは、とても勉強になった」と振り返った。

 石崎自身は今季、5月に3試合連続での救援登板を無失点と好投したが、右肘痛を発症し離脱。結果的に登板10試合にとどまった。「あのタイミングでの離脱は、今、思い返しても悔しい。もっとケガに強く、体を強くしていかないと長く活躍できない」。今回の課題が、プロ野球選手としてあるべき最低限の姿を認識する好機となった。

 普段はマンガを愛読する青柳も、今回ばかりは活字を熟読。レジェンドの生き様は、何よりの教えになったに違いない。「読むよりも書くのが大変だった。時間があるオフだからこそ、できること。無駄にせず自分の知識にしていきたい」。

 サブタイトルには「苦しみの後には必ず成長があった−」とある。金本イズムが詰まった一冊をバイブルとし、それぞれが自己研さんの日々を過ごす。 (久林 幸平)

 ▽「人生賭けて」とは 12年12月に小学館から発売された金本氏の著書で、サブタイトルは「苦しみの後には必ず成長があった」。10年3月の右肩棘状筋断裂の大ケガからの復帰、引退を決意するまでの過程など、誰にも語らなかった心の内をつづったほか、赤星憲広氏(スポニチ本紙評論家)らの証言により、金本氏の人物像に迫っている。

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2016年12月21日のニュース