栗山監督 清宮引き当てる!くじ「6度目の正直」に懸ける

[ 2016年12月18日 06:10 ]

2016年ドラフト外れ1巡目、佐々木千隼のときにくじを引く栗山監督
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 日本ハムが来秋ドラフト1位の最有力候補に、高校通算78本塁打を誇る早実・清宮幸太郎内野手(2年)を挙げていることが17日、分かった。ハワイ優勝旅行から成田空港に帰国した栗山英樹監督(55)が明言し、他球団と競合した場合は自ら抽選を引き当てることも宣言した。今秋東京都大会を生観戦し、その能力とスター性を把握。就任5年間で2度のリーグ優勝に導いた名将も、くじ引きは5連敗中だが、「6度目の正直」に運命を懸ける。

 その年の「No・1プレーヤー」を指名する球団方針はぶれない。栗山監督が、清宮のドラフト1位指名についてはっきりと言及した。

 「もちろんある。可能性としては十分にある。非常にうちっぽいよね」。異例の早期表明には根拠がある。11月に秋季高校野球東京都大会決勝(神宮)の早実−日大三をお忍びで視察。この試合はプロ顔負けの観衆2万人が集まった。「(球場外の)イチョウ並木まで人が並んでいた。それだけみんなが楽しみなんだ。それ(行列)を見ただけでも良かった」。ファンを魅了する。プロとして必要な要素が清宮に詰まっていた。

 高校通算78本塁打のスラッガーには、阪神なども1位候補にリストアップする。競合必至だが、指揮官は過去のくじ引きで5戦全敗。「さすがにやばいよな。6連敗したらファイターズにいられなくなる」と弱気な一面も見せたが、最後は「引きますよ」とキッパリ。「見てる人(ファン)が知らない人より、(くじを引く人の)顔を知っている方がドラフトとして分かりやすい」。ファンあってのプロ野球。それが清宮を指名する理由でもある。

 大谷は来オフにもメジャー挑戦の可能性があり、順調ならば主砲・中田も来季中に国内FA権を取得する。いずれも去就は現時点で不透明だが「今のうちに打線の軸をつくらないといけない」と決意は固い。軸となるのがトレードで獲得した大田であり、清宮だ。来季の日本一連覇だけでなく、その先も見据える。

 指揮官はキャスター時代から清宮の父・克幸氏(現ラグビー・ヤマハ発動機監督)と取材を通して親交もある。初めての交渉権獲得が清宮となれば、それもロマンだ。(柳原 直之)

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