おかわり キング奪還へ筒香打法だ 新フォームに改造中

[ 2016年12月14日 08:35 ]

西武・中村が現在、取り組んでいる新たな打撃フォーム
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 おかわり君が「筒香打法」でキングの称号を奪還する。本塁打王に過去6度の輝いた西武・中村剛也内野手(33)が13日、西武第2の室内練習場で自主トレーニングを行い、打撃改造に取り組んでいる。今季は右膝痛の影響で21本塁打に終わり、2軍降格も味わった。今季2冠王となったDeNA・筒香嘉智外野手(25)の打撃をヒントに、右膝の負担を軽減する左足の上げ方に変更。来季は代名詞の「おかわり弾」を量産する。

 誰もいない室内練習場に、乾いた音が響き渡る。中村は左足の動きを確認しながら、黙々とマシンを相手にバットを振り続けた。

 「マシン打撃は12月に入って始めた。投手の球を打ってみてどうかという部分もあるけど、今年は早めにこの形でやってみようかな」

 例年は年明けから始めるマシン打撃だが、1カ月も前倒しにした理由は、16年目のシーズンに向けて打撃フォームを改造しているからだ。きっかけは右膝痛で別メニュー調整を続けていた11月の秋季練習中だった。

 「年齢もあるし、ずっとやっていると軸足の右膝に負担がかかる。筒香の打ち方を見て“これもありだな”と思った。ずっとあいつの動画を見ながら(エアロ)バイクをこいでいた」

 今季セ・リーグの本塁打王、打点王に輝いたDeNA・筒香の打撃フォームを参考にした。これまでは体の内側に巻き込むように上げていた左足を、体の外側に逃がすように上げることで右膝への負担を軽減できる。

 別の効果も期待する。「今までは左足を上げたときに体が少し右側に倒れていた。外側に上げることで、体が倒れなくなる」。上半身が捕手方向に傾くことで力が外側に分散することも防げる。右太腿内側に「壁」をつくって腰を回転させることで、投手に向かって強い力でインパクトできる。

 本塁打王に6度輝いたスラッガーだが、過去の実績など気にせず、8歳下の長距離砲からヒントを得た。今季成績は記憶から消したいほどだ。「最低最悪だった。本当に悔しい」。ケガが原因とはいえ、このままでは終われない。「来季はもう一度、本塁打と打点にこだわってやりたい」。通算330本塁打の中村が復権に向けて本気だ。(重光 晋太郎)

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