ソフト部時代に師事 ハム大嶋 恩師・荒川さんにプロ初本塁打を

[ 2016年12月12日 05:30 ]

マシン打撃で汗を流す大嶋
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 天国へ旅立った恩師に成長した姿を見せる。日本ハム・大嶋匠捕手(26)が11日、千葉・鎌ケ谷で自主トレを行い、6年目となる来季の飛躍を誓った。この日は早大ソフトボール部時代に打撃指導を受けた荒川博さんの葬儀・告別式が営まれた。巨人の打撃コーチとして「世界の王」を育て、4日に亡くなった名伯楽の思いに応えるためにも、来季こそ1軍に定着する。

 鎌ケ谷の室内練習場。大嶋はウオーミングアップ代わりにソフトボールを「ウインドミル」投法で壁当てをしていると、大谷が現れた。バットを構える二刀流を相手に笑顔で数球。それぞれの自主トレに分かれ、表情を引き締めた大嶋はティー打撃とマシン打撃で黙々とバットを振った。

 「クライマックスシリーズも日本シリーズも、テレビで見ることしかできなかった。悔しさしかない」。5年目で初の開幕1軍を手にし、5月31日のヤクルト戦(札幌ドーム)でプロ初安打を放ったが、出場12試合で打率・200、1打点。このオフは「昨年と同じ。新しいことはない。打撃も守備も精度を上げる」と反復練習に励む。

 生前にプロ初本塁打を見せられなかった恩師のためにも、発奮しなければならない。

 早大2年時から2年間、ソフトボール部監督・吉村正氏の仲介により、荒川博氏に師事。「当時はまだソフトボールだったので、言われていることを自分なりに理解するのがちょっと難しかった部分はありました。今の自分が聞いたら理解できることがあると思う」。その極意を吸収しきれなかった悔いは残ったが、プロ入りに太鼓判を押してくれた名伯楽に感謝は尽きない。

 12日からのハワイ優勝旅行にも参加せず、自主トレを続ける。課されたノルマは1軍定着。「(大野)奨太さん、市川さんに少しでも近づきたい」。打てる捕手として先輩に追いつき追い越すべく、精進する。 (大林 幹雄)

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2016年12月12日のニュース