金本監督 広島&巨人戦は今季計借金17「せめて五分に」 

[ 2016年12月9日 07:25 ]

金本監督(右)と緒方監督
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 上位2強と五分以上に渡り合うことが優勝への近道となる。阪神・金本知憲監督(48)が来季の12年ぶりV奪回へ向け、今季に大きく負け越しを喫した広島、巨人との対戦成績五分以上を“最低条件”に掲げた。

 「まあ、あの2チーム(相手)の借金がね、ウチのチームの借金みたいなものだから。主に広島かな。借金11…モロか。巨人には6?それを五分にしていったらね」

 今季は64勝76敗3分けの借金12で4位に沈んだ金本阪神。巻き返しへ、負けられない相手は明白だ。同一リーグではDeNA、中日に勝ち越し、ヤクルトと五分。その3球団相手に貯金9を蓄えた。だが…。優勝した広島に7勝18敗、2位・巨人にも9勝15敗1分け。それがBクラス低迷の一大要因となった。勝負事に「たられば」は禁物だが、仮に両球団との対戦が五分だったなら、交流戦の借金4を差し引いても貯金5。上位もうかがえたはずだった。

 目の上のたんこぶとも言うべき広島と巨人。来季も揃って難敵だ。特に巨人は今オフ、大補強を敢行。FAの山口、森福を獲得し、陽岱鋼(ヨウダイカン)の加入も秒読み段階。マギーも戦列に加え投打に戦力を整えた。広島も黒田が引退も、丸、菊池、田中、鈴木ら生きのいい主力が健在。投手陣も沢村賞のジョンソン、最多勝の野村ら難敵揃いだ。とはいえ、この2球団を倒さない限り頂点はうかがえない。今季と同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。

 就任2年目指揮官も激戦は覚悟の上だ。「(巨人が)怖いチームっていうことに変わりはないけど今、セ・リーグに弱いチームはあまり無いと思う。全部いやらしい。どこかいいところを持っている。昔みたいな4強2弱とか3強3弱とか、そういう図式じゃない」。広島、巨人はもちろん、同一リーグ5球団に対して警戒感を強めている。

 「今季も誰が広島が独走すると思った?分からんよ、やってみないとね」。昨季覇者・ヤクルトが今季は5位に沈んだように、来季も“乱セ”の可能性は十分。下克上を果たすためには、まず広島、巨人の牙城を打ち崩すことが先決だ。 (惟任 貴信)

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2016年12月9日のニュース