阪神ドラ1大山 三塁奪う!キャンベルに宣戦布告 体力測定で大器片りん

[ 2016年12月5日 08:10 ]

体力測定でスイングスピードを測定するドラフト1位の大山
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 阪神のドラフト1位・大山悠輔内野手(21=白鴎大)は4日、新外国人選手で、開幕での「4番・三塁」が内定しているエリック・キャンベル内野手(29=メッツ)に宣戦布告した。自身も本職は三塁を想定しており、プロで勝負するからには「勝ちたい」と闘志を燃やした。新入団8選手は甲子園球場など球団施設を見学し体力測定も実施。大山はスイングスピードでトップの数値を記録した。

 相手がどれだけ強大だろうが、何もせず黙って譲るわけにはいかない。金本監督が3日にキャンベルについて「最初は(三塁のスタメンで)使いますよね。特別何かない限り」と言及したことを伝え聞いた大山は、すぐさま対抗心を燃やした。

 「プロの世界は競争なので(実績あるキャンベルの開幕三塁先発起用発言は)仕方のないことですが、その競争に負けてしまったら(プロに入った)意味がない。しっかりと勝てるように、やっていきたいと思います」

 つくば秀英、白鴎大ではともに、下級生からレギュラーポジションをつかんだ。阪神では、二遊間に挑戦するプランも検討されているが、これまで自身が慣れ親しんできた「ホットコーナー」三塁での勝負が基本線になることは変わらないはず。それだけに、入団を待たずしてライバルの起用が内定するという未体験の屈辱は受け入れがたいはず。冷静に言葉をつないだが、胸の中の“燃えるもの”を感じさせた。

 強力なライバルと争う力の一端を、さっそく証明した。この日、実施されたスイングスピードの測定では、ドラフト5位・糸原、同7位・長坂を抑え新人野手ではトップの139キロ。高山はケガで不参加だったが、昨年の同種目で1位だった板山の136キロを上回り、金本監督が「スイングスピードはある」と評した江越と同数値。「振る力」は、すでにプロ級であることを証明したが「これで満足せずに練習していきたい」と助っ人が相手だけに安心する暇はない。大学まではウエートトレーニングも「ほとんどしたことがない」と話すだけに、筋力アップに成功すれば、さらなる上積みは確実になる。

 甲子園歴史館の見学では、展示されている偉大な先輩の記録や道具を見て「自分もああいう風に名を残すというか、そういう選手になりたいですね」と目を輝かせた。中学時代に観戦して以来という甲子園には「大観衆の中で野球をしたことがない。すごく楽しみ。この中でホームランを打ちたいとは思います」と高ぶる感情を抑えきれない様子で、プロ1号を夢見た。

 昨年のドラフト1位・高山は、開幕先発スタートから苦難も乗り越え、セ・リーグ新人王を獲得した。同じ即戦力野手として、かかる期待とプレッシャーは大きいが「入ってしまえば順位は関係ない。1位でも関係なく、やれることをやっていきたい」と平常心を貫く。敵が大きければ大きいほど、倒しがいもある。負けるつもりなど毛頭ない。 (巻木 周平)

 ◆大山 悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年(平6)12月19日生まれ、茨城県出身の21歳。小1から野球を始める。つくば秀英では投手兼遊撃手で2年夏に茨城大会8強。甲子園出場経験なし。白鴎大では1年春から三塁手で出場。4年春にはリーグ新記録8本塁打を放ち、20打点で打点王。大学日本代表の4番も務めた。1メートル81、85キロ。右投げ右打ち。

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2016年12月5日のニュース