阪神・糸井「僕もキャリアハイを」目指すは05年Vけん引“アニキの道”

[ 2016年11月26日 05:51 ]

タテジマのユニホームに袖を通し、金本監督(左)と笑顔でポーズをとる糸井
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 目指すはアニキの道――。オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言し、阪神移籍を決めた糸井嘉男外野手(35)が25日、大阪市内のホテルで入団会見に臨んだ。糸井は同席した金本知憲監督(48)を前に、新天地でキャリアハイの成績を残すことを宣言。03年に阪神に移籍した指揮官も、05年には自己最高の成績でチームを優勝に導いた。糸井がアニキと同様に「Vの使者」となる。

 目標とすべき存在が、すぐ隣に座っている。糸井は真新しい背番号7のタテジマのユニホームに袖を通すと、金本監督から直々に帽子をかぶせてもらった。テレビカメラ12台に約120人の大報道陣。猛烈なフラッシュの中、指揮官と目を合わせて笑った糸井は、その「アニキの道」に続くことを高らかに宣言した。

 「金本監督も、阪神に移籍してきてキャリアハイ(の成績)を出されていると聞いた。僕もキャリアハイを常に目指し、頑張っていきたい」

 プロ14年目での新天地。己のなすべき仕事は十分に分かっている。かつて道を切り開いた、金本監督に続くこと。指揮官は03年に阪神に移籍すると、主に3番を打って18年ぶりのリーグ優勝に貢献。そこから年々数字を上げ、37歳シーズンの05年には打率・327、40本塁打、125打点と全て自己最高の成績を収め、再びチームを優勝に導いた。糸井のキャリアハイは14年の打率・331、19本塁打、81打点。来年7月には36歳になるが、今季は史上最年長で盗塁王のタイトルを獲得した。さらにベストナイン、ゴールデングラブ…。「超人」はまだまだ進化の途上にある。

 席上、金本監督からは「3割は最低打ってくれると思う」「彼本来の能力からすれば、ホームランはもっと打てる」との言葉を掛けられた。「3割は絶対にクリアしないといけない。ホームランも常にもっと打ちたいと思っている」と糸井。「40本以上打たれた監督にいろいろアドバイスしていただけたらうれしい」と、指揮官直伝の指導で本塁打数アップを目指したい考えだ。

 「自分が来て“弱くなった”となったら嫌なので。トップに立つため、監督を胴上げするために一つでもチームに貢献したい」。ガッチリと握手を交わした金本監督からは、すでに中堅手として起用する方針を伝えられている。打順は3番が有力で「走攻守、全部でスピード感を出していきたい」と糸井。来季優勝となれば、指揮官がキャリアハイの成績を残した05年以来だ。今度は糸井が、チームに歓喜の瞬間を運んでくる。

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