DeNA 世界一カブスから守護神候補獲得へ 23日にも発表

[ 2016年11月23日 06:30 ]

カブスのスペンサー・パットン(AP)
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 DeNAが新外国人として、今季108年ぶりにワールドシリーズを制覇したカブスのスペンサー・パットン投手(28)を獲得することが22日、分かった。23日にも発表される。パットンは今季メジャーで中継ぎとして16試合に登板し、守護神候補として期待される。世界一の優勝リングを手土産に加入する助っ人右腕が、来季優勝を目指すラミレスDeNAのキーマンとなる。

 今季、球団初のCS進出を果たし、来季は98年以来の優勝を狙うラミレスDeNAに、新たな守護神候補が加わる。今季ワールドシリーズを制したカブスのパットンとの交渉が大詰めを迎えており、球団関係者は「優勝を目指すためには外国人選手の働きも必要。クローザーを獲る方向で動いている。ある程度の資金をかけてでも、いい選手を獲る方針」と語った。

 パットンは今季、中継ぎとしてメジャーで16試合に登板した右腕。傘下の3Aでは主に守護神として35試合に登板し、1勝0敗11セーブ、防御率0・75と安定感抜群の成績を残した。直球の平均は92マイル(約148キロ)ながら切れ味鋭いスライダーやツーシーム、チェンジアップなどの変化球を織り交ぜ、マイナーでは奪三振率14・8という高い数値を誇った。28歳という年齢からも今後の飛躍が期待できると判断され、白羽の矢が立った。

 今季3位に躍進したDeNAは「勝利の方程式」の強化が来季の課題となっていた。1年目の昨季、新人最多記録の37セーブを挙げた山崎康は今季も33セーブで守護神の役割を担ってきた。ただ、防御率は昨季の1・92から3・59まで悪化。勤続疲労に加え、夏場に連投をせざるを得ない状況となり、苦しいシーズンとなったことは否定できない。また、救援陣全体の防御率も3・76でリーグワースト2位。31度の逆転負けも同2位だった。山崎康とともに守護神候補として助っ人右腕が加わることで、勝ちパターンの継投に厚みが増し、着実に白星を積み重ねることができる。

 ラミレス監督が要望した戦力が整いつつある。シーズン終了後「投手陣の補強をすれば、(今季の69勝から目標の)80勝に近づけると思う」と話しており、南場智子オーナーも「無尽蔵というわけにはいかないが、できる限りのことはしたい」とバックアップを約束していた。既に投手補強第1弾として、今季マリナーズ傘下3Aで14勝を挙げた先発候補のウィーランドの獲得が決まっている。そして、第2弾となる守護神候補のパットン。優勝へのピースが、着々とそろいつつある。

 ◆スペンサー・パットン 1988年2月20日、米イリノイ州生まれの28歳。11年にドラフト24巡目指名でロイヤルズ入り。14年7月にレンジャーズへ移籍し、同年9月にメジャーデビュー。15年11月にカブスへ移籍した。マイナーでは通算182試合に登板し、16勝14敗44セーブ、防御率3.16。今季はカブス傘下3Aアイオワで35試合に登板し、1勝0敗11セーブ、防御率0.75。1メートル85、91キロ。右投げ右打ち。

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